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FE:ウイング角度とタイヤでも歴然、ブエミとe.damsの速さ

2016年02月08日

無題

トップ3のフロントウイング・フラップ角度とタイヤの状態をチェック

フォーミュラE第4戦ブエノスアイレス、レース終了後のパルクフェルメ(車両保管場)です。中央に優勝したサム・バードのヴァージンDSV-01、手前に最後尾スタートながら2位に入ったセバスチャン・ブエミのルノーZ.E.15、奥に3位に入ったルーカス・ディ・グラッシのABTシェフラーFE01が止まっています。ともに自動車メーカー/メガサプライヤーがパワートレーンの開発に深く関与している3台。



バッテリーにダメージを与えないよう走行後にバッテリー用熱交換器に冷風を送り込むのは、フォーミュラEでおなじみの風景。

冷却風送風装置にチームごとの個性が表れています。こちらはDSヴァージン。



そして、ルノーe.dams。



フロントウイングのフラップ角度を見てみましょう。フラップは10段階で角度調節できます。最も寝ていたのは、ディ・グラッシのABTシェフラーFE01でした。



ある程度フロントタイヤのグリップを犠牲にしても、ドラッグ(空気抵抗)を減らして最高速を稼ぎたい。あるいは、フラップが寝ていても十分グリップが得られるので、最高速側の伸びに振っている、ということでしょうか。

勝者バードのヴァージンDSV-01も、ABTシェフラーFE01と同様に最も寝た状態。



いっぽうブエミのZ.E.15は、10段階の下から3番目まで立てて走っていました。一般的に考えれば、フロントのダウンフォースが増してグリップが出る(曲がりやすくなる)方向。引き替えにドラッグが増えて、最高速は犠牲になる……と考えたいところですが、レース中のブエミはコーナーもストレートも速い。



ドライバーのスキルもありますが、マシンのパフォーマンス差が歴然としていたからこそ、先行車をスパスパと追い抜くことができたのでしょう。これだけフラップを立てた状態で、あの速さを見せつけられたのでは、かないませんね。

では、レース後のタイヤの状態を見てみましょう。レーシングスピードで40数キロ走ったあとの状態。上がフロントタイヤで、下がリヤタイヤです。

ヴァージンDSV-01



ルノーZ.E.15



ABTシェフラーFE01



現地で受けた印象では、ルノーZ.E.15の摩耗状態が一番良さそうに見えました。フラップとタイヤを見たところ、最後尾から2位まで追い上げたブエミとルノーe.damsの牙城を崩すのは相当難しそう──?


Text & Photos:世良耕太(Kota Sera)


プロフィール

世良耕太

世良耕太

技術ウォッチャーの世良耕太氏が、レースの取材や日常で気になったことを綴ります。F1、WEC、フォーミュラEなどなど独自の視点で見てみると……。本家ブログ「世良耕太のときどきF1その他いろいろな日々」と、あわせてお楽しみください。

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