新たにホンダからパワーユニットを受け取るザウバーは、過去にはメルセデスやBMWなどさまざまなメーカーとタッグを組み、近年はフェラーリ製パワーユニットでシーズンを戦い、今季は1年落ちのフェラーリを搭載している。また、キミ・ライコネンやフェリペ・マッサがF1デビューを飾り、また小林可夢偉が3シーズン在籍したチームでもある。

ザウバー側としても、現在のパワーユニットサプライヤーであるフェラーリは昨年から新興チームのハースF1との関係を強化しており、ザウバーはフェラーリ陣営の3番手というポジションに甘んじている。チームとしてはメーカー内3番手のポジションからの大きな飛躍は難しく、ホンダの第2チームとなることで、今後の可能性に懸けたことが考えられる。
2017年に厳しい戦いを強いられているホンダは、来季、パワーユニットの供給先が増えることで走行時間とデータ量が多く得られることは間違いなく、その実戦データをもとに開発を促進させ、ライバルを追い抜く足がかりにしたいはずだ。
来季の日本人F1ドライバーの可能性については、ホンダはすでに欧州の主要カテゴリーに3名のドライバーを参戦させており、その中ではF2(旧GP2)の松下信治、FIAヨーロピアンF3に参戦する牧野任祐のふたりが有力候補に挙げられる。
彼らの今季の成績次第では小林可夢偉以来の日本人F1ドライバーが誕生する可能性も高い。