これでレコードラインの空いた王者バカンが悠々と首位の座を手に入れ、ザック・スーター(アウディRS3 LMS 2/タフリスト・レーシング)や今週末より新カラー採用のディラン・オキーフ(リンク&コー03 TCR/オートグリム・アシュリー・シュワード・モータースポーツ)らを従え、ここから9周を走破してのトップチェッカーを受けた。
最下位に転落したダルベルトに対し、弟のウィル・ハリス(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/エクスクルーシブ・スイッチボード・ウォール・レーシング)を抑えて9位でフィニッシュしていたブラッドは、前戦トップ10リバースグリッドのフロントロウを兄弟で分け合うかたちで日曜レース2を開始する。
そのスタートではアーロン・キャメロン(プジョー308 TCR/チーム・バルボリンGRM)と絡んで出遅れた弟の“サポート”もあり、兄ブラッドが快走。最後は右フロントタイヤの破損で最終コーナーにクルマを停めたオキーフのアクシデントによりセーフティカー(SC)も出動し、先導走行のままゴールラインを通過。フィニッシュ直後はジャンプスタートよりブラッドにペナルティが科せられる一幕があったものの、その後に裁定が覆され今季初勝利を取り戻した。
これで週末最終ヒートの最前列スタートも確保したブラッドは、スタート直後こそクレイ・リチャーズ(クプラ・レオン・コンペティションTCR/カール・コックス・モータースポーツ・チームMPC)に先行を許すも、2周目にポジションを奪還してからは危なげないドライビングを披露。3周目に背後へ浮上してきた世界戦経験者ベン・バルグワナ(プジョー308 TCR/ハンチャ・レーシング)や王者バカンのヒョンデを抑えての連勝を飾ってみせた。
これでバルグワナが首位に立ち、アウディのソーター、王者バカンが追う展開へと変わったTCRオーストラリア・シリーズ。続く第4戦は6月1~2日に“ザ・ベンド”こと旧タイレムベンドで争われる。