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インフォメーションニュース

投稿日: 2015.09.16 00:00
更新日: 2018.02.17 10:23

「高速で営業バン最速の理由」辛口テスターが解説


 平日夕方の高速道路、営業バンにぶち抜かれた経験はないでしょうか? タイヤは細いしどう見てもド・ノーマル。それでも追い越し車線を快調に駆け抜けていきます。運転する営業マンがガソリン代自分持ちじゃないから気兼ねなく踏んでいる、などという理由もなくはないでしょうが、クルマ側にもその走りを支える仕込みがなされているというのが、本書タイトル「営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由」の由来です。

 で、なにをこの本でお伝えしたいかというと、クルマの試乗方法。試乗といえば、モータージャーナリスト先生の専売特許で、峠やサーキットをガンガン走れないとできないもの……というイメージを抱きがちですが、そうではないと國政さんは言います。ゆっくり走っても現象は起きており、誰でもそれを感じ取ることはできると。

 本書内で、試乗法とともに道具として使いやすいクルマはどんなものかを教えてくれる國政久郎さんは、サスペンション・エンジニアであるとともに、パーツメーカーなどの評価ドライバーも務め、元全日本ダートラチャンピオン(2年連続)という肩書きの持ち主。表紙カバー下に巻いてある帯には「日本一辛口テスター」と表現しました。これが決して誇張ではないことには自信があります。「0.5Gまでなら破綻しない」某誌であるスポーティーカーのサスペンションを評してのコメントです。ASweb読者の皆さんなら、スポーツラジアルでも1Gぐらいのコーナーリングができることはご存じのはず。それが「0.5G」までということは、全開じゃ危なくて走れないということです。まさに一刀両断。よいものはよい。悪いものは悪い。はっきりしています。

 その國政さんの言葉を引き出してくれるのが、メルマガ「週刊モータージャーナル」をやっているモータージャーナリストの森慶太さん。専門用語をできるだけ使わず、言葉を噛み砕きつつクルマ評価の深い部分までいざなってくれました。

 話を聞き原稿を読み、改めて思うのは、いま、新車を買おうと思ったら選び方がすごく難しいということ。「普段のアシに使うんだから、燃費が違うくらいで、どれでも性能は同じでしょ。あとはデザインの好みで選べばいい」などと簡単に考えていたら、痛い目にあいかねない現状があって、操作系が不自然で使いづらかったり、直線でクルマが不安定だったりということが新車において少なくないようです。

 たとえば、いま、ある車種に乗っていて、使い勝手にも走りにも満足している。でも古くなったし距離も走ったから買い換えたいという状況で、その車種への愛着や信頼から、その車種の次世代モデルを買うと、全然走りのイメージと違う……ということはザラにあるらしい。そんな目にあわないために、試乗してクルマを自分で分かるようになるというのが本書の目指すところです。ヘタに予備知識や思い込みがない分、女性の方が評価は鋭いというのが國政さんの意見。サーキット観戦のためにロングドライブすることが多いであろうASweb読者の皆さんのクルマ選びの参考に、ぜひ本書をお買い求めください。

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 『営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由』は9月29日に発売。価格は税込1512円となっている。

●「営業バンが高速道路をぶっ飛ばせる理由」 詳細ページ
http://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=8329

●週刊モータージャーナル
http://motorjournal.jp/