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F1ニュース

投稿日: 2014.12.15 00:00
更新日: 2018.02.17 04:54

【短期連載】マクラーレン・ホンダの栄光-MP4/5B


 ドライバーラインナップも発表され、いよいよマクラーレン・ホンダ復活へカウントダウン。F1史に燦然と輝くマクラーレン・ホンダの名車を、写真とともに振り返る短期連載。

 1990年、マクラーレン・ホンダのマシンには見慣れないカーナンバー27と28が付けられていた。前年、同チームでドライバーズタイトルを獲得したアラン・プロストがフェラーリへとチャンピオンナンバーである1を持って移籍していったため、代わりにフェラーリが付けていたナンバーがマクラーレンにもたらされたというわけだ。ドライバーはアイルトン・セナと、新加入のゲルハルト・ベルガーのふたりである。


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 この年のマクラーレンのマシンは、MP4/5Bと名付けられていた。文字通り、前年のMP4/5からの正常進化版である。1988年のMP4/4ではアドバンテージがあったマクラーレンのシャシーだが、MP4/5がキープコンセプトだったためそのアドバンテージは薄れ、MP4/5Bではさらにその傾向が強まった。この頃のマクラーレンは、ホンダエンジンのパフォーマンスに頼り切りだったのだ。


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 フロントのサスペンションは、プルロッド式を継続採用。当時は既に、ほとんどのチームが最新のプッシュロッド式に改めており、この点だけでも時代遅れの感が強い。また、MP4/5Bの特徴としてよく名前の挙る通称“バットマンディフューザー”は、最大のダウンフォース値は高いものの、車高の変化によってダウンフォース量が大きく増減し、非常にピーキーなマシン特性にしてしまっていた。


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 この年、マクラーレンの対抗馬だったのが、プロストが移籍していったフェラーリ。セミオートマチックギヤボックスなどの電子制御デバイスで武装し、最新の空力デザインを採用したフェラーリは、シャシー性能でマクラーレンを大きく引き離していた。


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