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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2015.09.02 00:00
更新日: 2018.02.17 10:04

ウエーバー「ポルシェでの優勝は記念すべき日」


GTE-Proクラスでも、ポルシェ911 RSRがワン・ツーを達成
ポルシェ919ハイブリッドのワン・ツーフィニッシュでチャンピオンシップのリードを更に広げる

日本. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)のポルシェ 919ハイブリッドは、ニュルブルクリンクで初めて開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦において大観衆が見守る中、ワン・ツーフィニッシュを飾りました。またGTE-Proクラスでは、ポルシェ911 RSRも同じくワン・ツーフィニッシュを達成し、チュードル・ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)における4連勝に続き、大躍進を遂げました。

ティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)/マーク・ウェバー(オーストラリア)組は、カーナンバー17番の919ハイブリッドで30度を超える気温のもと行われた6時間レースを制しました。ロマン・デュマ(FR)/ニール・ジャニ(スイス)/マルク・リーブ(ドイツ)組がドライブするもう1台のポルシェ919ハイブリッド(カーナンバー18)は、チームメートに続く2位でフィニッシュしました。この週末には62,000人の観衆がサーキットに詰めかけ、ドイツ初開催となったニュルブルクリンクでのWECを盛り上げました。

昨シーズンのブラジル最終戦での初勝利、2015年のル・マンでのワン・ツーフィニッシュに続き、今回の結果は若きポルシェ チームとポルシェ919ハイブリッドに搭載された革新的なハイブリッドテクノロジーにとって3つ目の大きな成功となります。元F1ドライバーのマーク・ウェバーを含むカーナンバー18に乗り込むトリオにとっては、長く待ち望んだWEC初優勝となりました。この素晴らしい結果によって、ポルシェはマニュファクチュアラーズ部門でのリードを広げ、現時点でアウディに33ポイント、トヨタに95ポイントの差をつけています。

比較的短く、カーブの多い5.137kmのニュルブルクリンク グランプリコースでスピードが異なる多くのクラスの車両が入り乱れるレースは、スリリングなサイド・バイ・サイドやオーバーテークが頻発するエキサイティングなレースとなりました。デュマ/ジャニ/リーブ組が2位でゴールするまでにも、数々のストーリーがありました。ポールポジションからスタートしたにも関わらず、テクニカルトラブルに端を発する長時間のストップアンドゴー・ペナルティのため、彼らはレース前半でリードを失いました。ニュルブルクリンクでは通常、給油のためのピットインのたびにドライバーが交代しますが、ニール・ジャニが、2.5スティントに相当する76周もの間コックピットに留まりました。また、ニュルブルクリンクでの最速ラップタイムの1分37秒955を記録したのもジャニでした。

カーナンバー17のレース展開:
ティモ・ベルンハルトはもう1台の919ハイブリッドに続く2番グリッドからスタートしました。トップの車両と自車の間により遅い周回遅れの車両が入ったため、彼は「フルコース・イエロー」中に約10秒を失い、その後、ダメージを受けたノーズコーンにより空力を失ったため、チームは早いタイミングでピットに戻す決定を下しました。24周した後、ベルンハルトはマーク・ウェバーと交代するとともにノーズを交換してコースに戻りました。一時は順位を6位まで落としたものの、その後、40周目でマークはカーナンバー7のアウディをオーバーテークし、もう1台の919ハイブリッドに続く2位にポジションを戻しました。56周を終えたウェバーはブレンドン・ハートレーと交代し、64周目にカーナンバー18にペナルティが与えられるとハートレーがトップに立ちました。89周が終わるとベルンハルトがトップで919ハイブリッドを引き継ぎ、123周を終えてウェバーに交代しました。フルコース・イエロー中の144周でハートレーが再度コックピットに乗り込みました。176周目からウェバーが最後のスティントに臨み、優勝を飾りました。

カーナンバー18のレース展開:
ニール・ジャニがポールポジションからのスタート後、もう1台の919ハイブリッドを抑え続けました。31周にマルク・リープと交代した際には後続に1分以上の差をつけていました。55周目でリープはカーナンバー18の車両に全部で3回課された内、最初のストップアンドゴー・ペナルティを受けました。最初のペナルティは5秒でした。レースに戻ると、もう1台の919ハイブリッドを駆るウェバーの厳しい追撃をかわし、リードを守りました。64周目からロマン・デュマがステアリングを握り、2位で走行しました。しかし、78周で彼に30秒間のストップアンドゴー・ペナルティが課され、さらに82周で3回目となる60秒間のストップアンドゴー・ペナルティが課されました。その理由は、センサーの故障により、車両がレギュレーションで規定されている周回あたりの燃料消費量を超える燃料を消費したことでした。97周目からは4位でレースに戻ったジャニはダブルスティントをこなし、129周目を終えた後、給油とタイヤ交換を行いました。フルコース・イエローが出され、15ラップのみで給油のためにピットに入ったため、彼はさらに長い距離をドライブすることになりました。カーナンバー8のアウディをオーバーテークして、3位につけました。167周目以降、彼は2台のアウディと息をもつかせないバトルを展開します。3位のポジションで172周目を終えると、ジャニはピットに戻りました。リープが最後の45分を担当し、ポジションを2位に上げてチェッカーを受けました。