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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.11.02 00:00
更新日: 2018.02.17 11:21

ホンダ松本PL「雨でピックアップの問題解消した」


November 1 2015, RACE
SUPER GT Round 7
オートポリス

レース終盤に追い上げた#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)が3位表彰台を獲得
#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)は7位入賞を果たす

2015年10月1日(日)・決勝
会場:オートポリス(4.674km)
天候:曇りのち雨
気温:14℃(14:00時点)
路面温度:17℃(14:00時点)
コースコンディション:ドライのちセミウエット
観客:2万2680人(主催者発表)

 11月1日(日)、大分県日田市のオートポリスにおいて、2015 オートバックス SUPER GT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300km」の決勝レースが行われました。

 本日のオートポリス周辺は、前日と同様に肌寒い一日となりましたが、前日から一転して曇り空に覆われ、夕方からは雨の予報が出る天候でした。

 前日の予選では、#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)がHonda勢でトップとなる5番グリッドを獲得。さらに#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)は8番グリッド、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)は11番グリッド、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)は12番グリッド、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀組)は13番グリッドから決勝レースに臨みました。

 スタートドライバーを務めたのは、#64 Epson NSX CONCEPT-GTはバゲット選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは武藤選手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは山本選手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはターベイ選手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは野尻選手です。

 午後2時に、300km65周の決勝レースが始まりました。オープニングラップでは、#64 Epson NSX CONCEPT-GTが7番手へ、そして#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは9番手にポジションを落としましたが、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTの3台はスタートポジションを守って1周目を走りきりました。

 レース序盤は#8 ARTA NSX CONCEPT-GTを駆る野尻選手の健闘が光り、10周目までに2台をオーバーテイクして11番手に浮上。一方で、49kgの重いハンディウエイトを積む#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは同じ10周目に12番手へ、タイヤ表面にコース上のタイヤかすがこびりつくピックアップの症状に苦しむ#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは13番手に、それぞれ後退します。

 #8 ARTA NSX CONCEPT-GTはその後も追走を緩めることなく、12周目には11番手、13周目には10番手、15周目には9番手、19周目には8番手、20周目には7番手と、順調にポジションを上げていきました。

 同じころ、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTはときにトップグループを上回るタップタイムを記録しながら周回を重ね、14周目には8番手、15周目には7番手、16周目には6番手へとポジションを上げていきました。

 20周目が近づくと、コースの一部で雨が降り始めます。ただし、雨量はごくわずかで、路面はまだ乾いた状態だったため、各車ともスリックタイヤで走行を続けていきました。

 25周目、引き続きピックアップの症状に苦しむ#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは早めのピットストップを行い、タイヤをそれまでのミディアムコンパウンドからハードコンパウンドに交換。ターベイ選手から小暮選手に交代してコースに復帰しました。

 スタート直後はトップグループに匹敵するラップタイムを記録していた#64 Epson NSX CONCEPT-GTは、周回を重ねるうちにペースがばらつくようになり、21周目には8番手、30周目には10番手と後退。この影響もあって32周目にピットストップを行い、タイヤ交換と中嶋選手とのドライバー交代を行いました。

 33周目、それまで7番手を走行していた#8 ARTA NSX CONCEPT-GTはコース後半の上りセクション手前でコースアウト。ただし、ステアリングを握る野尻選手は自力でグラベルから抜け出すと、ピットに戻ることに成功します。ここでタイヤ交換とドライバー交代を実施し、レースを再開しました。

 レースの折り返し地点を過ぎたところでGT500クラスの各車は次々とピットストップを行います。#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは37周目、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは38周目にピットストップを行い、それぞれタイヤ交換とドライバー交代を実施。後半を受け持つドライバーは、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが塚越選手で#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは伊沢選手です。

 GT500クラスの全車がピットストップを終えた43周目、Honda勢のトップは#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの6番手で、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは7番手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは11番手、引き続き重いハンディウエイトに苦しむ#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは13番手、コースアウトで後れをとった#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは15番手となっていました。

 雨はその後も断続的に降りましたが、雨脚は弱く、路面が湿るほどではありませんでした。ところが、レース終盤を迎えると、コースがうっすらと黒く見える程度まで路面が濡れ始めます。

 こうしたコンディションの変化により、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTはピックアップの影響が解消され、一段とペースアップを図れるようになります。さらに、路面が滑りやすくなってリアタイヤのグリップ不足に苦しむチームが増える中、ミッドシップレイアウトのNSX CONCEPT-GTは優れたトラクション性能を発揮し、それまでとほとんど変わらないペースで周回。終盤に向けてHonda勢は次第にポジションを上げていきました。

 50周目を迎えた段階で#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは5番手、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは7番手、#64 Epson NSX CONCEPT-GTは10番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは13番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは14番手で、レース終盤での追い上げを期していました。

 レースが残り10周ほどになると、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTに乗る塚越選手はトップグループを2~3秒上回るハイペースで周回を重ねていき、一時は20秒近く離されていた4番手のライバルに急接近。56周目に2秒差まで縮めると、58周目の1コーナーで競り勝って1つポジションを上げます。この時点で3番手のライバルとは14秒近い差がありましたが、塚越選手は63周目にこの差を1.3秒まで縮めたあと、ファイナルラップとなった65周目の第1ヘアピンでライバルの攻略に成功。3位でフィニッシュを果たしました。

 これに続いたのは#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの7位で、さらに#64 Epson NSX CONCEPT-GTは10位、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは11位、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは14位でフィニッシュしました。優勝は#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)でした。

 一方、GT300クラスは、3番グリッドからスタートした#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)は終始上位争いを演じた末に、6位完走を果たしました。

 SUPER GT第8戦(最終戦)は11月14日(土)、15日(日)に栃木県のツインリンクもてぎで開催されます。