更新日: 2018.02.23 13:13
ロングビーチのポールタイムはブリスコがマーク
IZODインディカー・シリーズ第3戦ロングビーチは14日予選が行われ、ライアン・ブリスコ(ペンスキー)がトップタイムをマーク。シボレーエンジン勢が予選トップ3を占めたが、ポールポジションはダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)となっている。
金曜日はロングビーチとは思えない雨と寒さに見舞われたインディカー第3戦。土曜日は一転、朝から快晴となったが、気温は金曜同様に上がらず仕舞いだった。日射しはあるが暑さは感じないコンディションで予選がスタートした。
予選上位6人を決めるファイアストン・ファスト6に進んだのは、ウィル・パワー(ペンスキー)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)、ブリスコ、EJビソ(KVレーシング)、そしてジェームス・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)というメンバー。そして、この中からブリスコがトップとなる1分8秒6089をマーク。2番手はパワーでペンスキーがワン・ツー。3番手はハンター-レイで、タイムは1分8秒7163。シボレー勢が予選トップ3を独占した。
ホンダエンジン勢のトップは、フランキッティの4番手。ホンダ勢はファスト6に進んだのがフランキッティただ一人だった。もちろん、どこまでがエンジンパフォーマンスによる差で、どこまでがチームやドライバーの能力によるものなのかを見極めるのは難しい。そうした状況か、チーム力、ドライバー力によって予選のパフォーマンス差が生まれていると見る方が妥当だと思われる。
そんな予選上位となったが、今週末のレースを前にシボレー勢は11人全員がエンジン交換を行っている。ほかのサーキットを使ってのテストで、ヒンチクリフのエンジンに不具合が発見され、それが他のすべてのエンジンに発生しても不思議ではないトラブルだと判明したためだ。彼らはその詳細を語っていないが、耐久性に関するトラブルであることと想像がつく。エンジン交換を行った場合、10グリッド降格というペナルティが発生する。インディカーの規定した1850マイルという距離は非常に過酷なのだ。
この結果、明日のレースのポールポジションは予選4番手のフランキッティと決まった。そして、その横からはアメリカ人ルーキー、ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン)がスタートを切る。開幕戦からニューガーデンは素晴らしい走りをみせ続けており、今後がさらに楽しみな存在だ。
ポールを獲得しながら6列目からのスタートとなるブリスコは、「作戦も含め、ベストの戦いをして少しでも多くのポイントを稼ぐ。それが明日の目標になる」と語った。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は金曜日のプラクティス1がハーフウェットの路面で、ここで2番手につけるタイムを出した。予選日もプラクティス3で9番手とまずますの調子と思われていたが、予選では2ラップ目に左後輪を壁にヒット。トーが狂ってしまったため、思うようなアタックを行うことができなかった。それでも奮闘した琢磨は、0.1455秒届かずの7番手となり、第1ラウンドで敗退。しかしシボレー勢の後退に助けられ、明日の琢磨は6番グリッドからスタートを切る。
琢磨は「Q2に進めなかったのは非常に残念。予選が始まってすぐは路面が滑りやすく、壁にタッチして左リヤのトーリンクを曲げちゃったんです。ピットに戻って修理する時間はないと思ったので、そのまま走り続けた。結構レッドタイヤに対応したセッティングは良いものになっていたんだけれど、あとちょっとのところでQ2に進めなかった。今日の走行データをもう一度よく見直して、明日のウォームアップに臨みます。レッドのもちが良いことは分かったけれど、もっと走ったらどうなるのかなど、確認することは結構あります」と語っていた。