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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2014.12.01 00:00
更新日: 2018.02.17 04:40

豊田章男社長「おめでとう、そしてありがとう」


日本メーカーとして初めて世界耐久選手権レースでの年間タイトルを獲得
WEC最終戦サンパウロ6時間レース 2位、4位でシーズンを締め括る
2014年11月30日(日)現地発

 WEC最終戦サンパウロ6時間レースを2位と4位で終えたトヨタ・レーシングは、FIA世 界耐久選手権の年間マニュファクチャラーズ・タイトルを獲得しました。

 トヨタ自動車は、1999年に世界ラリー選手権(WRC)でマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得して以来、15年目にして再び世界選手権を制覇しました。

 今日の結果は、スポーツカー・レースの歴史に新しい1ページを開いたと言えるでしょう。1953年に世界耐久選手権レースが始まって以来、初めて日本の自動車メーカーが年間タイトルを獲得したのです。また、この勝利は、トヨタが開発したトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)にとっても、重要な足跡を残しました。

 モータースポーツにおいてハイブリッド・システムを採用する計画は2006年に始まり、2007年7月、北海道十勝スピードウェイで開催された十勝24時間レースでハイブリッド・システムを搭載したトヨタ・スープラが初優勝を飾りました。この時にバッテリーに代わって採用された蓄電装置がスーパーキャパシタです。以来、ハイブリッド・システムは地道な開発が続けられ、大幅な重量軽減がなされ、出力も自然吸気エンジンとモーターの組み合わせから1000馬力を発揮するまでに至りました。この進化したTHS-Rを搭載した2014年のTS040 HYBRIDは、4輪駆動にもかかわらず2013年モデルと比べて25%もの燃費削減を可能にしています。

 燃費効率重視に振られた2014年の新しいWEC・LMP1技術規則に従い、トヨタ・レーシングは全8レース中5勝を挙げ、ポールポジションは4回獲得、表彰台にも全戦立つことが出来ました。加えて最速ラップを4回樹立。これは、トヨタの技術の優秀性が証明されたと言えるでしょう。

 とはいえ、これらの結果を出すことは並大抵のことではありませんでした。アウディ、ポルシェと接戦を繰り広げ、激しい戦いを勝ち抜くことが出来たことを、誇りに思います。