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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2015.10.08 00:00
更新日: 2018.02.17 10:49

連載:ソコが聞きたい! Lap3:石浦宏明(前)


 スーパーフォーミュラをテーマに、シリーズ参戦ドライバーひとりひとりにスポットを当てて紹介していくオートスポーツwebのオリジナルインタビュー企画『ソコが聞きたい!』。第3回目は、2015年のスーパーフォーミュラで、ここまで5戦を終えてランキング首位につけているP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明にフォーカス。前後編の2回でお届けします。

 スーパーGTでもLEXUS TEAM ZENT CERUMOからGT500クラスを戦っているほか、ニュルブルクリンク24時間にも参戦している石浦。スーパーフォーミュラでは、今季第2戦岡山で初のポールポジションを獲得すると、決勝でも初勝利を挙げ、セルモにとっても23年ぶりの優勝をもたらした。その後、第4戦もてぎでも再びポール・トゥ・ウインを飾るなど4戦連続で表彰台を獲得し、絶好調と言えるシーズンを送っている。第5戦までの自己採点も「90点くらい」と高い。だが、石浦は2011年限りで当時のフォーミュラ・ニッポンのシートを一度失い、14年からシリーズに復帰した経緯もある。そんな石浦が秘める国内トップフォーミュラへの思い、そして今季の飛翔の理由とは。(※このインタビューは第5戦オートポリスの現場で収録しました)

* * * * *

Q:今年、国内トップフォーミュラ参戦6年目にして初優勝を挙げた石浦選手ですが、2011年限りで一旦シートを失っています。その当時を今振り返ると、どのような心境だったのでしょうか。

石浦:同世代のドライバーたちが活躍しているのを見るのは、ちょっと辛かったですね。その時スーパーGTで組んでいた(脇阪)寿一選手にも励まして頂いたのですが、やっぱり乗りたい気持ちはありました。しかも、シートを失った2011年の最後のレース(JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP)は2位だったので、自分としては初優勝が目前という状況だったんです。それが悔しさというか、すごく残っていました。

Q:その時以降、乗りたいという気持ちはずっと残っていたということですね。

石浦:いつチャンスが来てもいいように、シーズンオフにもF3でテストをしたりして、フォーミュラの感覚を忘れないようにしていました。それと実は、2013年には、土屋武士さんに「石浦が本気でやりたいんだったら自分たちでチームを作ろうよ」と言ってもらっていたんです。武士さんはエンジンのことでトヨタにも相談してくれましたし、トムスの舘(信秀)さんや星野一義さんなどいろいろな方から「やったほうがいいよ」、「応援するよ」という言葉をもらっていました。そんな中、武士さんとふたりでそれぞれスポンサーを探したりとか、復帰に向けて動いていたんです。