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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2015.10.12 00:00
更新日: 2018.02.17 10:56

連載:ソコが聞きたい! Lap3:石浦宏明(後)


 スーパーフォーミュラをテーマに、シリーズ参戦ドライバーひとりひとりにスポットを当てて紹介していくオートスポーツwebのオリジナルインタビュー企画『ソコが聞きたい!』。第3回目は、2015年のスーパーフォーミュラで、ここまで5戦を終えてランキング首位につけているP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明にフォーカス。前後編の2回でお届けします。(→前編はこちら

 スーパーGTでもLEXUS TEAM ZENT CERUMOからGT500クラスを戦っているほか、ニュルブルクリンク24時間にも参戦している石浦。スーパーフォーミュラでは、今季第2戦岡山で初のポールポジションを獲得すると、決勝でも初勝利を挙げ、セルモにとっても23年ぶりの優勝をもたらした。その後、第4戦もてぎでも再びポール・トゥ・ウインを飾るなど4戦連続で表彰台を獲得し、絶好調と言えるシーズンを送っている。第5戦までの自己採点も「90点くらい」と高い。だが、石浦は2011年限りで当時のフォーミュラ・ニッポンのシートを一度失い、14年からシリーズに復帰した経緯もある。そんな石浦が秘める国内トップフォーミュラへの思い、そして今季の飛翔の理由とは。(※このインタビューは第5戦オートポリスの現場で収録しました)

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●「武器はコメントをする能力と、感じられる能力」
Q:石浦選手としては、どこが自分のいちばんの強みだと考えていますか?

石浦:ポールポジション獲れるようになったことじゃないですかね。もてぎの予選では、たしか100分の2秒差でポールを獲ることができましたが、以前の僕だったら、100分の2秒差で負けていたかもしれない。でも、その最後の少しのタイムをQ2からQ3で上げることができるようになった。今年はQ3でいかにタイムを出せるのかというのをシーズンオフからずっとやってきていて、それが今いい流れになっている要因だと思います。

Q:それは、アプローチを新しくしたり、引き出しが増えたということでしょうか?

石浦:こういうクルマにしてこういう走り方をした方がタイムが出るとか、サーキットが違ってもそういう感覚が自分の中にあるのですが、今思えば去年はその感覚が大雑把だったのかもしれません。今年の方が、エンジニアと“行ったり来たり”している幅が狭くなってきていて、最初にぱっと走った時にも、例えば「岡山のあのときみたいなのでもう少しこうだと思います」みたいに進められているんですよね。もてぎ戦でも予選に向けてセットを変えましたが、僕もエンジニアも悩んで、予選前にふたりで話して判断したことがうまくいきましたし、そうした判断をするためのコメントをする能力と、それを感じられる能力が今の武器ではないかなと思います。