道見ショーン真也、AUTO GPで再び最速ラップ記録

欧州に速さを印象づけた道見ショーン真也、AUTO GPで再び、ファステストラップ獲得！

　昨年までFCJで活躍していた道見ショーン真也が、7月19~20日にオーストリア、レッドブルリンクで開催されたAUTOGP第11~12戦に参戦。第11戦で6位、第12戦で4位と連続入賞を果たしました。また、不運にもピットスタートとなった第12戦では、見事ファステストラップを獲得しました。

　F1グランプリが開催されるサーキットでもあるレッドブルリンクは、伝統あるクラシカルなレイアウトを持つテクニカル・サーキットです。
　今回のイベントでは金曜日にフリー走行はなく、土曜日の朝、45分間のフリー走行のみで予選に挑まねばなりません。初めてのサーキットというハンディは想像以上に大きいものと覚悟をしてレースに臨んだ道見ショーン真也は、EURO NOVA RACINGのチームメイトでもありポイントリーダーの先輩、佐藤公哉選手とともにサーキット入りをし、入念なコースウォークをしました。

　土曜日に行われたフリー走行で、道見ショーン真也はラストラップでチームメイトの佐藤公哉選手のタイムを上回り、トップタイムをマーク。その衝撃のデビューにはチーム監督のビンチェンゾ・ソスピリ氏も驚きを隠せませんでした。事実、英国のAUTOSPORTがネットニュースとして大きく配信したほどです。

　午後の予選では佐藤公哉選手が実力を発揮してポールポジションを獲得。道見ショーン真也もアンダーステアを訴えながらも3番手につける走りを見せました。

　日曜日の朝の第11戦。スタートでふたつポジションを下げた道見ショーン真也はひどいアンダーステアに見舞われ、最後まで6番手をキープするのがやっとの状態でチェッカー。優勝はチームメイトの佐藤公哉選手でした。

　第12戦までの2時間のインターバルで、チームとともにアンダーステア対策を施し、万全の態勢でレースに臨みました。第11戦の結果の上位8台がリバースグリッドのため、3番手グリッドからのスタートです。

　第12戦は、本人も予期せぬ事態が起こりました。フォーメーションラップへのスタートでエンジンがストールしてしまい、ピットスタートとなってしまったのです。しかもスタート直後の第1コーナーでアクシデントが発生し、ピットレーンオープンが遅れるという不運にも見舞われました。

　しかし気を取り直して最後尾からの追撃を開始した道見ショーン真也は、ハンドリングの改善されたマシンで素晴らしい速さを見せて上位を狙います。

　最終的に表彰台目前の4番手まで追い上げたところでチェッカー。しかしレース中の最速ラップをマークし、再びヨーロッパで通用する速さを持ったドライバーだということをアピールしました。チームメイトの佐藤公哉選手はサスペンション・トラブルが発生して8位完走。着実にポイントを加算し、シリーズリーダーの座を死守しています。

■道見ショーン真也のコメント
「とにかく浮き沈みの激しい週末でした。初めてのサーキットにもかかわらず、フリー走行でトップタイムをマークできたのは上々の滑り出しでしたし、予選3番手も悪くない出来でした。第11戦ではスタートに失敗し、マシンのバランスも良くなかったので6位が精一杯でした。第12戦ではスタートを失敗しないように意識しすぎて、フォーメーションでストールしてしまい、ピットスタートとなってしまいましたが、逆に自分の走りができました。3位を目前にした4位でしたが、ファステストラップが獲得できたことは自信につながりました。全体的にはいいレースウィークでしたが、間違いなくもう少し上位を狙えたと思います。この参戦の機会を与えてくれたチームの皆さんや応援してくださったすべての皆さんに感謝するとともに、またこのAUTO GPに参戦できるように頑張りたいと思っています。ありがとうございました」

■ビンチェンゾ・ソスピリ監督のコメント
「真也にとってはまったく経験がないサーキットでしたが、経験のある公哉の走りから勉強し、わずかな時間しか許されていないフリー走行でトップタイムをマークしたのには驚かされました。もはや誰もが彼の速さを認めざるを得ません。結果的には6位、4位でしたが、もしスタートさえミスしなければ表彰台はもちろん、優勝争いも可能なペースでした。しっかりと準備をして臨んだ結果は出せたと思います。第12戦でのファステストラップも、素晴らしい結果です」