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スーパーフォーミュラニュース

投稿日: 2015.11.26 00:00
更新日: 2018.02.17 11:47

関口「ようやく乗れたSFで納得できる走り」


2015年11月25日
関口雄飛プレスリリース

関口雄飛に舞い込んだスーパーフォーミュラのテスト、その期待とチャンスに応え、午後のトップタイムをマーク!

 今シーズン、スーパーGT500 クラスで全戦ポイントを獲得する活躍をみせた関口雄飛が、11月25~26日に三重県、鈴鹿サーキットで行われる全日本スーパーフォーミュラ選手権エンジンメーカー/ルーキーテストに、同シリーズのトップチームのひとつ、LENOVO TEAM IMPULより参加するチャンスを与えて頂きました。急遽その決定がなされたのは、関口雄飛がF3世界一決定戦のマカオGPで、日本人トップタイムをマークした日の深夜でした。

 現地でその知らせを聞いた関口雄飛は、当初予定していた帰国便をキャンセルして、月曜日に成田に到着。火曜日には鈴鹿に入ってチームと合流し、深夜までかかって入念にシート合わせや、準備を整えました。自身にとってフォーミュラ・ニッポンを含めて、生まれて初めての国内トップフォーミュラであるスーパーフォーミュラということもあり、多少の緊張感を持ってサーキットホテルでその前夜を過ごしました。

 25日の天気予報は晴れ、そして26日が雨と聞いていたのですが、移り変わりやすい天候は、25日の午後に崩れ始め、逆に26日は晴れへと変化しました。午前9時の開始と同時にコースインした関口雄飛は、エンジニアと無線で会話をしながら、まずマシンとタイヤに慣れ、徐々にセットアップを煮詰めていきました。チームメイトのジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ選手が早々にトップタイムをマークし、関口雄飛はそのタイムとデータを参考に、エンジニアとマシンを煮詰めていきました。

 現役GP2チャンピオンや、海外からの大物ルーキーの参戦もあって注目を集めた初日のテストは、午前中だけで5回も赤旗が出る波乱含みの状況でしたが、セッション終盤に雨が落ち始めたこともあって、午前の最後にはアタックラップに突入。オリベイラ選手がトップタイムとなる1分37秒831をマークし、関口は1分38秒948でルーキー最上位の7番手タイムを刻みました。

 午後の走行までに路面は濡れ、午後1時30分からの走行では、各車ウェットタイヤを装着してコースインしましたが、関口をはじめとする何台かはすぐさまピットに戻り、再びスリックタイヤを装着してコースインしていきました。滑りやすいウェット路面でスリックタイヤという関口が最も得意とするコンディションのなか、関口、アンドレ・ロッテラー選手、オリベイラ選手というスリックタイヤを履いた車両が続々とタイムアップ。最終的に関口が1分46秒873のトップタイムをマークし、トップに浮上。その後、雨量が増した為に各車ピットに戻り、ウェットタイヤを装着してのアタックとなりました。

 セッション終了間際、ウェットタイヤでのベストタイムを狙って攻め込んでいた関口がS字コーナーでスピン。クラッシュこそ免れたもののコースアウトし、赤旗中断。セッションはそのまま終了となり、関口雄飛はウェット路面となった午後、トップでセッションを終えました。

 初日総合トップは、チームメイトのオリベイラ選手となり、LENOVO TEAM IMPULは、テスト初日の午前、午後と、両セッションでトップを奪う形で、2016年へのスタートを切りました。

■関口雄飛のコメント
「まず最初に今回チャンスを与えてくれたLENOVO TEAM IMPULとその関係者の方々、僕がこのテストに参加できるように働きかけてくださったすべての方々に感謝したいと思います。マカオでその話を聞いて、本当に嬉しかったですが、帰りの飛行機の日程が合わなくて、必死になって帰国便を探しました。自分にとって初めてのチャンスなので、シート合わせも真剣に細部までこだわらせて頂き、セッション途中でも修正して、納得できるものを作って頂きました。パワーもそうですが、ダウンフォースが経験したことないほど凄いので、身体のホールディングがしっかりしていないとコンマ何秒をロスするからです。幸いヨコハマタイヤでGTを戦っているので、基本的な知識というか、感覚的なものは理解できていましたが、車両重量が軽いのと、ダウンフォースが違いすぎて簡単にはいかなかったですね」

「最初はJP(オリベイラ)の2秒落ちからスタートして、ドライでは最後には1秒落ちくらいまで詰めました。再度アタックに行ったのですが、赤旗が出たり、雨が降ったりで、残念ながら午前中は終わってしまいました。あとコンマ5秒は詰められた自信はあります。午後は雨で濡れていたのでウェットタイヤで出て行ったのですが、雨量がタイヤと合っていなくて、スリックに交換して走りました。もともと雨は自信があったので、今日のコンディションでトップタイムがマークできたのは嬉しいですが、自分のパフォーマンスをきちんと出せたという意味で、良かったです。ウェットタイヤでの走行比較でも、常にトップグループにいましたので、その点でも自分自身に対して、今日は納得できる走りができたと思います」

「いままでフォーミュラ・トヨタでチャンピオンを獲得しても、FCJでチャンピオンを獲得しても、F3でチャンピオンを獲得しても、1度も、ルーキーテストですら、国内トップフォーミュラに乗れるチャンスは頂けませんでした。今日ここにたどり着くまで自分にとって本当に長い年月がかかりましたが、やっと初めてスーパーフォーミュラに乗れて、こうして雨の中でも結果を出せて良かったです。明日の午後は晴れると思いますので、ダウンフォースが効くセクター1での自分の中の走りの壁を乗り越えるつもりで、いい走りをしたいと思っています」