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F1ニュース

投稿日: 2014.12.09 00:00
更新日: 2018.02.17 04:49

2014年・記憶に残る無線セレクション【前半戦】


 ドライバーとチームが無線で交わした会話から、今シーズンを振り返る年末スペシャル企画。まずは開幕戦オーストラリアGP〜第11戦ハンガリーGPからセレクトして、お送りします。

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【第1戦オーストラリア・LAP1】セバスチャン・ベッテル→「Still no "K"! なんとかしてくれよ!」

 今季チームメイトのダニエル・リカルドに大敗を喫した印象の強いセバスチャン・ベッテル。だが、彼の身にパワーユニット関連のトラブルが降りかかり、幾度となくチャンスを奪われたことも事実だ。開幕戦オーストラリアGPでもスタート直後にMGU-Kのトラブルでリタイアを余儀なくされ、モナコやオーストリアでも同様のトラブルに見舞われている。スタート直前に「エンジンはGOOD、ギヤボックスはGOOD、バッテリーはGOOD」と状況報告を受けるのだが、それでも数ラップで壊れる。もしレッドブルがメルセデス製パワーユニットを積んでいたなら、余裕でチャンピオンを獲れていただろうと言われるほど、今季ルノー勢は悲惨だった。

【第2戦マレーシア・LAP51】フェリペ・マッサ←「バルテリは君より速い。彼をホールドアップするな」

 2010年ドイツGPの悲劇再び──? と思わせる無線がフェリペ・マッサに飛んだ。「バルテリのほうがフレッシュなタイヤだ。彼を抑え込むな、前に行かせろ」と、後ろから来るチームメイトのバルテリ・ボッタスに譲れとの指示。だが、マッサは頑として譲らなかった。実はレース序盤にボッタスが抜きかかり、「何をやってるんだ!?」とマッサが激高、ボッタスはチームに「アタックするな」と言われて「僕のほうが速いのに……」と嘆く伏線があった。レース後はチーム内抗争勃発かとメディアが色めきたったが、「僕は正しいことをした!」と主張するマッサに対し、ボッタスが大人すぎて、さほど盛り上がらず期待外れに終わる。