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F1ニュース

投稿日: 2014.12.17 00:00
更新日: 2018.02.17 04:57

2014年・記憶に残る無線セレクション【後半戦】


 ドライバーとチームが無線で交わした会話から、今シーズンを振り返る年末スペシャル企画。今回は後半戦、第12戦ベルギーGP〜第19戦アブダビGPの全セッションから選び抜きました。あなたの記憶に残っている、あの会話は入っているでしょうか。

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【第12戦ベルギー・決勝LAP2】ルイス・ハミルトン→「ニコがぶつかった!」

 シーズン後半戦のスタート早々に衝撃が走った。タイトルを争う、メルセデス同士が接触。左リヤタイヤをパンクさせられたハミルトンは「(デフを)MID12で走れ」と指示を受け、なんとかピットインするが最後尾まで後退。ニコ・ロズベルグは「フロントウイングを確認してくれた? フロントエンド(のグリップ)をかなり失っている!」と訴えながら、そのまま走り続けた。ハミルトンは「エンジンをセーブしようよ」とリタイアを訴える。前戦ハンガリーの予選で、火災によってパワーユニット1基を丸々失っていたからこその弱気だった。チーム側は「挽回するための戦略を採ろう。左リヤを労って、このタイヤで15周走ろう。ペースは良いし、あとでセーフティカーが出るかもしれないんだから」と鼓舞しようとしたのだが、ハミルトン本人は「15周も保たないよ」と弱気は変わらず、最終的に37周でリタイアを選択した。

【第12戦ベルギー・フリー走行1回目】アンドレ・ロッテラー→「縁石に乗れないよ」

 小林可夢偉に代わり、急きょF1デビューを果たすことになったロッテラー。ケータハムCT05は予想以上にじゃじゃ馬だったようだ。「マシンバランスは中速コーナーがアンダーステア、高速コーナーではポインティ(フラフラと不安定)で、オー・ルージュでは縁石に乗れないよ」と無線でレポート。予選では初出場ながらチームメイトのマーカス・エリクソンを上回ったが、「ブレーキバランスにずっと苦しんでいてロックしていたし、フロントグリップが足りなくて全然パーフェクトじゃなかった」と悔しそうな表情を見せた。マシンとしては、スーパーフォーミュラSF14のほうが、よほど乗りやすく楽しいマシンだと──。