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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.04.07 00:00
更新日: 2018.02.17 07:10

DIJON Racing、悪天候のGT開幕戦で15位完走


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2015 SUPER GT SERIES 第1戦 OKAYAMA GT 300km RACE レースレポート

日程:予選/4月4日(土) 決勝/4月5日(日)
開催サーキット:岡山国際サーキット
参戦クラス:SUPER GT GT300クラス
エントラント:DIJON Racing
ドライバー:Takamori博士、田中勝輝
マシン:DIJON Racing GT-R(日産 GT-R NISMO GT3 /R35)
結果(GT300クラス):予選22位 決勝15位

 岡山県美作市にある岡山国際サーキットにおいて、2015 AUTOBACS SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」4月4日(土)予選、5日(日)決勝が開幕した。今シーズンのGT300クラスは車種の多様化やエントリー台数の増加もあって、昨年以上に激しい戦いが繰り広げられることが予想される。

 DIJON Racingは今年もSUPER GTシリーズのGT300クラスにエントリーし、DIJON Racing48号車は昨年に引き続きTakamori博士と田中勝輝の2名がドライブ。マシンは新たに2015年モデルNISMO GT-R GT3を投入し、昨年のレッドカラーからオフホワイトカラーへ変更され、人気アイドルグループ『HKT48』のロゴも入り、多くの観客の注目を集めた。

■予選(天気:曇り/コース:ドライ)
 レースウィーク初日となる4月4日(土)、岡山国際サーキットは前日の雨は上がったものの、その影響がまだ残り、路面はウェット状態。その中で公式セッション最初の走行となる練習走行が9時より開始された。DIJON Racingは田中がウェットタイヤでコースイン。序盤からDIJON Racing GT-Rは好調で、田中のドライブによりセッション開始後から数十分間に亘りGT300クラスのトップタイムをマークする好走を見せた。

 走行開始から30分経過すると、路面は所々わずかに濡れている程度まで回復してきたため、エンジニアの指示でピットイン。ウェットタイヤからドライタイヤに交換を行った。この際、ドライバーも田中からTakamori博士に交代し、マシンのセットアップを更に進めるべく、プログラムに沿って走行を重ねていく。

 フリー走行終了後に行われたサーキットサファリでは、路面は完全にドライになり、サーキットサファリの時間まで有効に活用して、DIJON Racing GT-Rはマシンのセットアップを大幅に進めることができた。

 14:00時から曇り空の下で行われたGT300クラス予選Q1セッション。コース上は完全にドライコンディションに回復していた。DIJON Racingの予選Q1担当ドライバーは田中が務める。予選開始と共にコースイン。田中は徐々にペースを上げていきタイヤが十分暖まった計測5周 目に自身のベストタイムとなる1分29秒181をマーク。更なるタイムアップを狙うが、これ以上のベストタイム更新はならず、GT300クラス22位となる。残念ながらQ2セッションに進むことはできなかった。

■決勝(天気:曇り/雨/コース:ウエット)
 決勝日朝より行われたフリー走行は激しい雨の中行われた。セッション序盤からコースインしたDIJON Racing GT-RのTakamori博士は、クラッシュ車両回収の為に赤旗が出されたこともあって、計測を1周行っただけでピットに戻ることになった。コース上の 雨量は少なくなる気配はなく、決勝中の雨量は少なくなるとの判断から、DIJON Racingはこのセッションにおける走行を終了させた。

 フリー走行時の激しい降雨はスタート直前には止み、路面の水量もかなり少なくなってきていた。決勝レース中に雨は降るのか? どのタイミングでどれだけの量が降るのか? レース戦略に大きく関わってくるため、天候の変化で大きく展開が変わってゆく。スリックタイヤを選択するチームもある中で、DIJON Racingはスタートタイヤに浅溝ウェットタイヤを選択した。今回のスタートドライバーを務めるのはDIJON RacingのエースドライバーTakamori博士。

 曇り空の中、警察車両とのパレードラン、フォーメーションラップを経て、14時37分に2015年SUPER GTシリーズ最初の決勝レースがスタートした。レースは序盤から荒れた展開を見せていたが、コースコンディションが変化する中Takamori博士は混乱に巻き込まれることもなく、好ペースで順位を浮上させていく。

 しばらく保っていた天気も30周を迎えた頃からコース上に降雨が見られるようになる。相当磨耗しているであろう浅溝タイヤでのドライブを強いられているTakamori博士だったが、前車とのギャップを考慮しつつ、ペースコントロールをしながら走行を続けた。

 しかし、Takamori博士の担当スティント後半、GT500のマシンに接触されて大きなタイムロスを被ることに。これによって順位を大きく落としてしまう。外観上からは接触によるDIJON Racing GT-Rへの大きなダメージはなく、ドライバーからの無線インフォメーションでも問題は無いため、レースラップでの走行には影響は無いと判断し、ピットインを行わず、そのまま走行を継続。

 降雨のために徐々に悪化していくコースコンディションであったが、Takamori博士は冷静なドライビングで対応。ピットイン直前には11位まで大きく順位を浮上させることに成功する。40周を終え、Takamori博士がピットイン。ルーティンのピットインを行う。

 コース状況の変化を考慮し、スリックタイヤも用意はされていたが、『これから雨が降る』という降雨の可能性を伝える情報からDIJON Racingは再度浅溝タイヤをチョイス。磨耗の激しさから4本交換を行い、給油量もチェッカーまで走らせられる最低限の量を搭載して田中をコースへ送り出す。

 18番手で復帰したDIJON Racing GT-Rの田中は好ペースで前を行くライバルを猛追。前を行く30号車GT-Rに迫るも、レース終盤には更に雨量が増してきたことでペースを落とさざるを得ず我慢の走りを強いられた。DIJON Racing GT-Rをチェッカーまで導いた田中はクラス15位で2015年開幕戦のチェッカーを受けた。

 今回の開幕戦岡山ラウンド決勝レースは、降雨も絡み、徐々に変化するコンディションのために非常にタフなレース展開となった。今回レースウィークを通じてDIJON Racing GT-R48号車が見せた走りは今シーズンを戦い抜く上で、チーム全員が手応えを感じた素晴らしいものでした。

 次戦5月2日より富士スピードウェイで開催される第2戦。500kmという長距離で争われる次回のレースでもDIJON Racingは今回見せた以上の力強いレース展開で更に上位を狙っていきます。引き続きご声援の程、宜しくお願い致します。