更新日: 2018.02.23 16:05
GP2アブダビ予選:伊沢S3、佐藤S2が“鬼門”
F1と共に、GP2も今年最後のラウンドを迎えた。金曜日の19時10分からナイトセッションとして行われた予選は、気温24度、路面温度29度というコンディション。この予選で、ARTの伊沢拓也は13番手、カンポスの佐藤公哉は16番手となった。
伊沢は、話を聞くなり開口一番、「ソチに次いで、今年2番目に良い予選だった」と語る。ソチでは、予選でトップから0.2秒遅れの3番手グリッドを獲得した伊沢。決勝でも絶妙のスタートで一時は先頭に躍り出たものの、セーフティカー出動のタイミングに阻まれ、勝利の可能性を失ってしまっていた。
アブダビでの難所は、低速90度コーナーが多数配置されているセクター3。チームメイトのストフェル・バンドーンに、約1秒の差を、このセクター3だけで付けられてしまっている。
「小さいコーナーがダメなんです。ソチの感覚で走ると、やっぱり少しズレがある。クルマの向きを変えるポイントが、自分の考えとは少し違うんです。今年1年かけて良くなったんですが、これは身体に染み付いたモノなんでしょうね」
その原因は、温度に敏感な、ピレリタイヤの扱い方にあるようだ。今年のピレリタイヤは、ターンインに最適な温度があるという。マシンを曲げる時にそれ以上低くても、それ以上高くても、上手くグリップしてくれない。
「タイヤがグリップするポイントが分からなくて、ちょっと突っ込んだところで曲がってしまうんです。そうすると、ドカンとグリップがなくなってしまう」
中段からのスタートに伊沢は、「この位置からなら、ソフトでスタートして、早めにタイヤを変えてセーフティカー待ちですね。ソチと逆のパターンです」と、決勝の戦略を明かしてくれた。