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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.08.30 00:00
更新日: 2018.02.17 10:00

GT500:SC2回の波乱も、トムス大逆転で1000km連覇


 スーパーGT第5戦インターナショナル鈴鹿1000kmは30日、SC(セーフティーカー)が2度入る波乱のレースとなり、1000km(173周)には届かない163周で決勝レースが行われ、9番グリッドスタートのPETRONAS TOM’S RC Fが鈴鹿1000kmを2連覇。2位はZENT CERUMO RC Fが入りレクサス勢のワン・ツーとなった。

 小雨が落ちる中、ウエットタイヤでスタートしたオープニングラップはPPスタートのMOTUL AUTECH GT-Rがスタート決めてそのまま1コーナーへ進入、その後方では3番手グリッドのEpson NSX CONCEPT-GTがダンロップタイヤのアドバンテージを活かして2番手に浮上。Epsonのベルトラン・バゲットはそのままオープニングラップでトップのMOTULのロニー・クインタレッリに猛チャージを続け、デグナーでトップを奪うことに成功した。その後、ヘアピン手前でクインタレッリがバゲットに並びかけるも順位は変わらず、バゲットは別次元の速さでライバルを引き離し、オープニングラップで2秒の差を広げた。

 トップのバゲットはその後もプッシュし続けると、4周目にはMOTULとの差を4秒まで広げる。しかし、6周目の2コーナーでオーバーランして、MOTULとの差は一気に縮まってしまう。後方では7番手スタートのドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの小暮卓史が秒単位で速いペースで順位を上げ、7周目にカルソニック IMPUL GT-R、8周目のバックストレートではZENTをかわして3番手に浮上。続く逆バンクではMOTULをかわして一気に2番手まで上り詰め、さらにその後のヘアピンでトップのエプソンをアウト側から抜き去り、雨の中で驚異的な追い上げを見せた。

 その後、徐々に雨が強まり始めると2番手Epsonのペースが落ち始める。一方、トップのドラゴはファステストをマークしながら快調に飛ばし、2番手に一時3秒速いラップタイムで周回。その間、Epsonはペースが挙げられず10番手にまでポジションダウンしてしまった。

 この時点ではNSXとブリヂストンのウエットタイヤがコンディションに合っていたようで、ドラゴ同様にRAYBRIG NSX CONCEPT-GTの山本尚貴もペースアップ。13周目の130RでPETRONASをかわして3番手に浮上し、そのままの勢いで19周目にクインタレッリをホームストレートでかわす2番手に。NSXのワンツー体制となった。

 開始から1時間が経過する頃には、雨脚も弱くなり始め、多くのチームが1回目のルーティーンピットへ。PETRONASが29周目にピットに入り51秒の作業時間でコースに復帰すると、トップのドラゴが30周でピットに入り58秒の停止時間。ピット後の33周目のシケインではPETRONASがドラゴをかわしてポジションを挙げることに成功した。

 ここまで、大きなアクシデントもなくレースが展開されていたが、31周目のデグナー2つ目でKeePer TOM'S RC Fの平川亮がクラッシュバリアに突っ込む形でコースオフ。マシンはその後コースには復帰しピットに戻ってきたが、KeePerは大きくポジションを下げた。さらに35周目には7番手を走行していたMOTULの松田次生が2コーナーでコースオフ。グラベルに捕まりコースに復帰する頃には13番手にまでポジションを落としてしまった。