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スーパーGTニュース

投稿日: 2015.09.02 00:00
更新日: 2018.02.17 10:04

TEAM IMPUL、連続3位で首位堅持「この調子で」


AUTOBACS SUPER GT Round 5
44th INTERNATIONAL SUZUKA 1000km
2015年 8月29日〜30日

連続3位表彰台で
ランキングトップをキープ!

オリベイラが劇的なファイナルラップを見せた第4戦富士から3週間。SUPER GTは鈴鹿サーキットに舞台を移し、いよいよ毎年夏恒例の1000kmレースが行われました。ランキングトップで迎える今回は、一方で燃料リストリクターのハンディもあり、難しいレースとなります。ランキングトップを維持して第6戦のSUGOを迎えられるよう長丁場のレースに臨みました。

8/29(土)公式予選
天候:曇 コース:ドライ 気温/路面温度:Q1開始時27℃/32℃、
Q2開始時27℃/33℃、Q2終了時27℃/30℃ 湿度:61%
入場者数:26000人

前戦の富士からピットを大幅にリニューアルしましたが、今回更に照明に手を加え、予選日朝行われた公開車検では、多くのファンの皆さんがTEAM IMPULピット前へ。注目を集めていました。76㎏のウェイトハンディ(26㎏ウエイト搭載+燃料リストリクター)もあり、今回の予選もまずはQ1突破を目指してのアタックとなりました。Q1担当ドライバーはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。14:50から、15分のセッションが始まりましたが、開始直後はピット内で待機。残り8分でコースインしていきました。しかし、他車のクラッシュがあったため赤旗中断。回収が終わると、15:10に残り時間5分で再開、カルソニックIMPUL GT-Rはじめ全車が一斉にピットアウトしていきました。残時間が短いため、1アタックでのQ2進出を賭けた戦い。オリベイラはその中で、Q1チェッカーギリギリでホームストレート計測ラインを通過。滑り込みで1.48.567をマークし、前戦の富士に引き続くボーダーラインの8位、薄氷を踏む思いで見事Q2進出を果たしました。15:45からのQ2では安田裕信が出走。1つでも上のポジションアップを図るため残り8分30秒でコースイン。トラブルでピットインしてしまったマシンがあったものの、1.48.500で5位に食い込み決勝レースはサードローからスタートを切ることになりました。

8/30(日)決勝レース
天候:雨・曇 コース:ウェット・ドライ
気温/路面温度:26℃/28℃ 湿度:68%
入場者数:34000人
決勝レース距離 5.807km×163laps=946.541km
(最大延長時間18:25にて終了)

1000kmレースという長丁場、通常より早い時間にスタート進行が始まりました。12:30に、今回も三重県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップが行われた後、フォーメーションラップの計2周を経てレースはスタートという流れになりました。決勝レース直前、小雨が舞い始めた鈴鹿サーキット。ウェットタイヤにてレースはスタートしました。コース上は非常に水量が多いウォータースクリーンとなりました。スタートドライバーは今回、オリベイラが担当。5位でレースをスタートしました。

1周目は5位の順位をキープ。2周目にはNo.46 S Road MOLA GT-Rをかわし、4位へ。6周目、トップを走っていたNo.64 EPSON NSX CONCEPT-GTのコースアウトがあり、1位〜ほぼ全車が超接近戦を繰り広げる、1000km耐久とは思えないほどのスプリントレースが序盤から展開されます。GT300が周回遅れになり始めた9周目、そのGT300車両を使いながらシケインの飛び込みでNo.1 GT-Rのオーバーテイクを狙うも、前に上がることはできません。11周目、燃料リストリクターのハンディが効いてしまったか、ホームストレート〜1コーナーでNo.36 PETRONAS TOM'S RC F、No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTに次々にかわされ、さらにはその直後、ダートに足をすくわれてNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTにも先行を許し、7位へポジションダウンしてしまい、苦しい序盤戦になるかに思われました。しかし、第1スティント担当のオリベイラは根気強く、ペースが落ちたNo.64 NSXを料理し6位へ。この後は落ち着いた走りを見せ順位をキープします。

35周目に1回目のピットイン。安田裕信へドライバーチェンジし、コース復帰します。この直後、ランキング上位を争う、No.1 GT-Rがコースアウトしストップしたことにより4位のポジションで第2スティントを戦います。40周を迎えるあたりで、雨は止み、空にも晴れ間が見えてきました。47周目、No.8 ARTA NSX CONCEPT-GTに1コーナーでかわされ5位になってしまいます。そのままの順位で走行をし、2度目のピットインの準備を始めようかというところで、64周目、GT300のマシンがクラッシュしたことにより、コース上に脱落したパーツが散乱。セーフティーカーが導入されます。ピットレーンもクローズされますが、オリベイラとチームクルーはいつピットレーンオープンになってもいいよう、ピットロード上で待機。ピットレーンオープンになった69周目にピットインし、オリベイラへ交代。翌70周目セーフティーカーがコースを離れ、レース再開。5位でレースに戻ったところで、76周目、GT300の接触やコース上にまかれたオイルの影響で再びセーフティーカーが導入。波乱の中盤戦となってしまいます。

80周目にリスタート。87周目にはNo.38 ZENT CERUMO RC Fとのバトルを制し、200Rでオーバーテイクに成功し4位へ浮上します。98周目には、先行していたNo.36 RC FとNo.100 NSXが同時にピットインしたため暫定1位でしばらく走行します。105周目に3度目のピットイン。ドライバーを安田に代えます。3位でコースに戻り、表彰台圏内へ浮上することに成功します。しかし、ペースが上がらずに112周目に1度はかわしたNo.38 RC Fにホームストレートで抜き返されてしまい、4位へ転落。続く114周目のストレートでNo.46 GT-Rにもかわされてしまい5位となってしまいます。このまま5位で走行を続け、131周目に4度目のピットインをし、オリベイラへ交代。作業時間を45秒で終え、第5スティントへ突入します。

5位でレースに戻ったオリベイラはペースを上げ、1分51秒台のタイムで前方のマシンを追い上げます。138周目ヘアピンでNo.100 NSXを抜き、続く139周目の2コーナーでNo.46 GT-Rを再逆転。3位に順位を上げ再び表彰台圏内に戻ってきました。セーフティーカーが2度導入されたこともあり、1000km距離の173lapには届かず、最大延長時間の18:25フィニッシュということが通知されます。所定より10周少ないレースとなりました。3位のポジションを守り切ったオリベイラは、163周目にすっかり日が暮れた鈴鹿サーキットのフィニッシュラインを無事通過し、2戦連続の表彰台を決めました。

 今回の結果により、51ポイントでドライバーポイントランキングのトップをキープ。次戦のSUGOでは102kgのハンディを背負い、臨むことになりました。今年は優勝こそないものの、安定した結果を残せていますので、残り3戦も引き続きチーム一同頑張っていきます。引き続き応援よろしくお願いします。

監督・ドライバーからのコメント

星野一義
長いレース、全員で戦ってしぶとく連続で3位を取れ、本当によかったです。この調子で行きたいと思います。頑張ります。

安田裕信
鈴鹿1000kmのボーナスポイントを含めた多くのポイントを持ち帰れて良かったです。長丁場のレースで自分たちも大変でしたが、現地で応援していただいた皆さん、雨の中ありがとうございました。残り3戦頑張りますので引き続き応援よろしくお願いします。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
タフなレースでしたが、最初から最後まで限界に挑戦し続けました。今日のようなコンディションはチャレンジングだったけど、頑張った甲斐があります。完璧な車とピット作業をこなしたチームに感謝しています。応援に来てくれたファンの皆さんもありがとうございました。引き続き頑張ります。