「このアイデアと機会は、本当に直前の最後の瞬間に思いついたんだ。ラリークロス用のマシンで1周もしたことがないから、準備はできていないことになるが、挑戦することは大好きだよ。(フォーミュラE時代に所属したマヒンドラ・レーシングを通じて)QEVをすでに知っていたから、このような短期間でここに飛び込むという僕の決定は、計り知れないほど容易になったんだ」と、その内幕を明かしたハイドフェルド。
「僕にとって完全に新しいことであり、非常にオープンな心構えで週末に臨み、すべての側面を本当に楽しみにしている。最初の目標は楽しむこと。もちろん、良い結果が得られたときはさらに楽しいだろうが、僕はラリークロスの専門家ではないし、本当に長い間レースをしていないことが、どういう意味を持つか。自分自身でもよく分かっている。たぶん、この経験は近い将来、僕をふたたびレースの世界に呼び戻すことになる……さて、どうだろう?(笑)」
同じくバルセロナ出身のチェカも、2輪の世界で輝かしい実績を残してきたライダーだが、1996年にMotoGPの前身であるロードレース世界選手権500ccクラスで初優勝を飾った思い出の地だとしても、ワールドチャンピオンシップで通算22回の表彰台を獲得したバイクのような走りが「再現できるかどうかは、ぶっつけ本番だ」との見通しを示した。
「僕は長年、個人的にラリークロスをフォローしてきたんだ。すでにカラファトでRX2eのマシンをテストしたが、レースで戦うのはまた別のことになるだろうね」との予想を語ったチェカ。
2008年には清成龍一とのペアで鈴鹿8耐を制覇し、その3年後にはドゥカティにまたがりSBKスーパーバイク世界選手権のタイトルも獲得しているチェカは「僕にとってカタルーニャ・サーキットはとても感動的な場所」だと続ける。
「1993年に125ccの世界選手権で最初のレースを開始した場所であり、500ccでレースに勝った最初の場所でもあるんだ。ここに戻り、こうして素晴らしいチャンピオンシップに参加できることは非常に特別なことであり、これからの週末に向け非常にやる気を感じているよ」
そのチェカは、すでに10月26日の水曜には同じくスペイン出身のライア・サンズと合流し、海岸沿いのラ・バルセロネータ地区で『RX2e』車両を使った“エキシビション・ラン”を実施している。
すでに今回のバルセロナ戦で自身4回目の出場となるサンズは、この週末も電動ワンメイク・オフロード戦、エクストリームEで“帝王”カルロス・サインツともタッグを組むアクシオナ・サインツXEチームからのエントリーになり、同イベントには総勢11台の参加が見込まれている。