その後レースが中盤から終盤に移ると、優勝争いはアクシデントに見舞われながらもスピードとストラテジーによって三度上位に浮上してきた88号車フェラーリ488と22号車AMGの2台に絞られた。
残り1時間を迎え、88号車フェラーリのジェイミー・ウインカップが最後のピットインを行い、タイヤ交換と給油のフルサービスでコースに復帰する。一方、シェイン・バン・ギスバーゲン駆る22号車AMGはスプラッシュ&ゴーでコースに戻ることでラスト44分の時点で逆転に成功する。
しかし、タイヤを交換したウインカップがすぐさまバン・ギスバーゲンに追いつくとバックストレートで並びかけ右側二輪をダートに落としながらオーバーテイクを決めた。残り時間35分で88号車フェラーリが首位の座を取り戻し、その後は危なげない走りでトップチェッカーを受けた。
戦略が実らず2番手に下がってしまった22号車AMGは、その後も歯車が噛み合わず、バン・ギスバーゲンが残り30分というところで下位クラスのマシンに追突し、相手マシンをクラッシュさせてしまう。
この一件で22号車AMGにはドライブスルーペナルティの裁定が出るが、ペナルティを履行する直前にまさかのクラッシュ。チェッカーを目前にしてリタイアとなってしまった。
これによって3番手を走っていたコンペティション・モータースポーツ・パワード・バイ・アイスブレーク12号車ポルシェがプロ・アマクラス優勝とともに総合2位表彰台を獲得。また3位にはベントレー・チームMスポーツの17号車ベントレー・コンチネンタルGT3が入っている。