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投稿日: 2023.10.15 23:01
更新日: 2023.10.15 23:05

muta Racing INGING 2023スーパーGT第7戦オートポリス 決勝レポート


スーパーGT | muta Racing INGING 2023スーパーGT第7戦オートポリス 決勝レポート

スーパーGT
第7戦
AUTOPOLIS GT 450km RACE

オートポリス
予選:10月15日
天候:晴れ
コース状況:ドライ

決勝:2位

 2023年スーパーGTシリーズ第7戦は、九州・阿蘇外輪山に位置するオートポリスにおいて450kmレースとして開催。朝は曇りで冷たい風が強く吹いていたが、徐々に雲が減り風も弱くなった。

 ポールポジションからスタートしたmuta Racing GR86 GTはトップを守って走行していたが、タイヤがタイヤかすを拾ってしまうピックアップのためにペースが落ち、ポジションを落とすことになった。

 義務付けられた2回目の給油を終えると、10秒以上離れていたトップとの差を詰め逆転を狙ったが、わずかに届かず今季3回目の2位でチェッカーとなった。

 朝から1万人を超えるファンが詰めかけたオートポリスは、曇りで冷たい強風が吹くような天候。航空自衛隊新田原基地より飛来したF15戦闘機のウェルカムフライトが終わると、20分間のウォームアップ走行が行われ、平良から堤へつなぎ堤がトップタイムをマークしたが、タイヤにダメージがあり決勝に不安を残すことになった。

 曇りときどき晴れで、気温17度、路面温度27度という13時36分に決勝はスタート。平良はオープニングラップで2位に1.3秒の差をつけ、2周目にはこのレースのファステストラップとなる1分44秒408をマークし後続を引き離し8周目までに6.9秒差をつけた。

 しかしタイヤを温存するためにペースを落としてから路面温度が21度ほどまで急激に落ち、タイヤがピックアップを起こし、2番手の車両に一気に接近されることになった。

 そして18周目の第2ヘアピンでインを突かれて2番手へ順位を落とした。それでも5秒ほどの差で2番手を守り周回を重ねていたが、30周で早めのピットイン。

 タイヤ交換と給油を済ませ、堤に交代した。順位は5位まで落としたが、トップの52号車スープラがピットインした際にタイヤ交換をしなかったために、さらにその差は30秒以上に広がった。

 中盤に暫定トップの56号車GT-Rが最初のピットイン、実質トップの52号車スープラ、31号車LSC500hが2回目のピットインを済ませると、堤はトップに立つことに。

 そして57周で2回目のピットイン。ここで給油、タイヤ交換を済ませると4番手でコースへ戻った。59周目の第1ヘアピンで3番手に順位を上げると、2番手の52号車スープラとは12秒ほどの差があった。

 61周で暫定トップだった車両が2回目のピットインをすると、堤はわずか2周で52号車スープラとの差を6.5秒まで縮め、69周目にその差は1秒を切り52号車スープラとの一騎打ちへ。

 74周目の最終コーナーで堤はトップに並びかけ、その差は0.117秒差まで縮まるが追い越すまではいかない。1秒以内の僅差のトップ争いは終盤の88周目には再び0.225秒差まで縮まるも、ついにトップを奪うまでにはいたらず0.612秒差の2位でチェッカー。今季3回目の2位表彰台となった。

 この結果、シリーズポイントはトップの52号車スープラと20点差の2位へ。最終戦は11月4~5日にモビリティリゾートもてぎにおいて、サクセスウェイトの搭載なしの300kmレースとして開催される。戴冠の可能性は低いが、諦めることなく最終戦を戦う。

2023スーパーGT第7戦オートポリス muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)
2023スーパーGT第7戦オートポリス muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)

堤優威

「悔しいです。52号車スープラには追いつきましたが抜くまでの力はありませんでした。ピックアップの問題もありそれがなければ抜けたと思うのですが。最初のピットで交換したタイヤのピックアップがひどかったので、2回目のピットでは別のタイヤを選んで勝負に出たんですが結果的には同じ症状でした」

「逆転タイトル獲得の望みは薄いですが、今年2位を3回も取れて速いことはしっかりアピールできていると思うので、最終戦はしっかり結果を出して笑顔で終われるようにしたいですね」

平良響

「今回は優勝して最終戦に逆転という目標があったレースだったので、非常に悔しい結果です。序盤に後続を引き離すことができて、タイヤを温存しようとペースを落としたあたりからピックアップがついてしまったので、ペースを落とさずにフルプッシュで走っていればピックアップはつきにくかったのかもしれないなとも考えましたが、堤選手のドライブ中もそうなったので原因はそこではないと思います」

「練習走行からすべて1位で来てたので決勝もそのまま行ければ良かったのですが、長い決勝ではそうもいかなかったです。最終戦はできることをやって優勝をするだけです」

加藤寛規

「ウォームアップでタイヤにダメージがあったので、序盤にプッシュしてうまく後続を引き離した後はタイヤをセーブしていたのですが、急激な路面変化がありピックアップがつき始めそれで苦しんでしまいました。最後のタイヤは賭けに出たのですが、ピックアップに変わりはなく攻め切れるまでには行かなかったです」

「作戦も悪くなかったしドライバーも頑張ったのですが。最終戦は相手のことを考えずに勝つことを目標に頑張ります。いいレースでしたが力負けした部分もあるので、そのあたりは変えていかないといけないと感じました」


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