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投稿日: 2024.10.23 23:09
更新日: 2024.10.23 23:10

TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート


スーパーGT | TGR TEAM SARD 2024スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
第7戦オートポリス、歓喜の優勝を飾る!

2024スーパーGT第7戦『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』(10/19〜20)
オートポリス(1周4.674km)
入場者数:予選8500名、決勝1万5500名、合計2万4000名

 10月22日(日)スーパーGT第7戦『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』の決勝が行われ、10番グリッドから不退転の覚悟で勝利を目指したスタート担当の関口は、次々と前をかわして21周目には4位にまで浮上する破竹の勢いをみせ、34周を終え中山と交代。

 ペース良く、前に食らいついていった中山をダブルスティント敢行で61周を終え呼び戻し2回目ピット作業に入ると、3回目のセーフティカー(SC)が導入され、この間に素早いピットワークで実質トップに浮上。SC退去後、巧みなディフェンスで2位23号車を引き離すとリードを拡げていく中山。

 68周目にリーダーズボードのトップに躍り出ると後続に約10秒のギャップを築き、力強い走りを見せた。87周目にクラッシュ車両があり、4回目のSCが導入され、トラブルストップ車両もあったため、SC隊列のまま92周でチェッカー。2020年第5戦富士以来の歓喜の優勝を飾った。

 ドライバーポイントは20点を獲得しランキング7位(計39点)に、チームポイントは23点を獲得しランキング8位(計51点)となった。次戦第8戦は11月2日(土)・3日(日)にモビリティリゾートもてぎにて300kmレースとして開催される。

事前情報

 前戦第6戦SUGOでは、一時実質2位となる3位走行も不運なFCY/SCのタイミングに泣いたDENSO KOBELCO SARD GR Supra。いよいよ2024年シーズンも残り3戦で、九州ラウンドとなる第7戦『AUTOPOLIS GT 3Hours RACE』。10月19日(土)午前に公式練習、午後にQ1+Q2のタイム合算式の公式予選、20日(日)決勝は13時スタート。

 レースは、3時間の時間制で争われ、給油を伴うピットストップは2回、昨年FCYが4回出たペースでも約100周以上は周回すると見込まれる。ひとりのドライバーの最大運転時間は2時間まで。サクセスウエイトは現獲得ポイントの倍となる38kgを搭載する。重量増によるオートポリスでのタイムの落ち込みは、38kgだと約0.7秒ほど。タイヤの持ち込みセット数はドライ6/ウエット7セットで、決勝スタートまで使うドライのマーキングは6セットとなる。

 オートポリスは阿蘇外輪山の北方に位置し、標高900m、高低差52mのアップダウンの大きいマウンテンコース。前半ダイナミック、後半テクニカルでチャレンジングなレイアウト。オーバーテイクポイントは限られており、特にセクター3では遅い車両に詰まるとタイムロスを喫しやすく、またタイヤにも厳しいコースである。

 現在ランキングトップとのドライバーポイント差は30点であり、タイトルを狙うには残り3戦で優勝含む表彰台2回を獲得できればタイトルへ望みをつなぐ大きな踏ん張りどころ。フルポイントを狙って、伸るか反るかの大一番勝負となる天王山。オートポリスでは初の3時間レースでこれまで以上に高度な戦略とチーム総合力の真価が問われる厳しい戦いが予想される。脇阪寿一監督のもとチーム一丸となってあらゆる戦略を駆使し、最後まで死力を尽くす不退転の覚悟で勝利を目指していった。

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
2024スーパーGT第7戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

公式予選

 前日すべての走行がキャンセルされ、予選方式がドライタイヤはマーキングタイヤ2セットでスタートタイヤの抽選なし、ドライバーは自由に搭乗。30分間の各車ベストタイムでグリッドを決めるとフォーマット変更され、20日(日)朝8時33分から開始された公式予選。気温10度/路面温度13度のウエットコンディションから始まり、各車ともタイム出しにまずはコースイン。

 DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、関口が3周目に1分37秒845のトップタイムを叩き出す。その後、路面が乾き始めて各車ともドライタイヤに交換。関口も一旦ドライタイヤを履いてコースインしたが、セッション間際にベストタイムが出せるようにピットに戻り、8周目から本格的にアタックのためコースイン。残り時間とタイヤ温まり、そして路面コンディションをみながら、じっくりとタイヤに熱を入れていった。

 14周目にアタックして1分34秒346の7番手タイムをマーク。次の周もアタックを敢行し、セクター1こそ前周から落ちたがセクター2、3と自己ベストを更新したところでチェッカー。だが14周目の最初のアタックタイム更新ならず、公式予選はトータル16周を走行し、14周目にマークした1分34秒346で10番グリッドとなった。

関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第7戦オートポリス 関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

決勝
ウォームアップ走行

 20日(日)11時30分から40分間行われたウォームアップ走行は、まず中山が決勝へ向けてのドライタイヤの準備を行い、4周目からは関口が上位タイムを刻みながら9周目に1分35秒715の2番計時、11周目から再び中山が走行してクルマとタイヤを確認。ウォームアップはトータル21周を走行し、1分35秒715の2番手タイムで決勝への準備を終えた。

決勝レース
第1スティント:関口が破竹の追い上げをみせる

 20日(日)気温16度/路面温度23度の中、13時26分37秒に正式スタートが切られ、10番グリッドから不退転の覚悟で勝利を目指したスタート担当の関口は、次々と前をかわすオーバーテイクショーを披露。オープニングで36号車と19号車、3周目100号車、13周目3号車、19周目16号車、21周目に14号車と、果敢に攻め続けて破竹の勢いの追い上げをみせた。23周目FCYからのSC導入のあとも前を攻め立てると同時に後続を引き離し、34周を終え中山と交代すべく1回目のピットインとなった。

DENSO KOBELCO SARD GR Supra
2024スーパーGT第7戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

第2・3スティント:中山が力強い走りでトップチェッカー

 交代した中山はペース良く、前に食らいついていく。1回目のピットイン後、36号車に先行を許したが、52周目に攻略し4位復帰。次の戦略を中山をダブルスティント敢行として、先に動いた23号車を先頭とするトップグループがピットインした翌周の61周を終えて、中山を呼び戻し2回目ピット作業に入ると、3回目のSCが導入され、この間に素早いピットワークで実質トップ浮上に成功。

 SC退去後、巧みなディフェンスで2位23号車を引き離すとリードを拡げていく中山。68周目にリーダーズボードのトップに躍り出ると後続に約10秒のギャップを築き、力強い走りを見せた。87周目にクラッシュ車両があり、4回目のSCが導入され、トラブルストップ車両もあったため、SC隊列のまま92周でトップチェッカー。2020年第5戦富士以来の歓喜の優勝を飾った。

 ドライバーポイントは20点を獲得しランキング7位(計39点)に、チームポイントは23点を獲得しランキング8位(計51点)となった。次戦第8戦は11月2日(土)・3日(日)にモビリティリゾートもてぎにて300kmレースとして開催される。

関口雄飛/脇阪寿一監督/中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第7戦オートポリス 関口雄飛/脇阪寿一監督/中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

関口雄飛

「今回予選から決勝へ向けて近藤代表、脇阪監督のアドバイスの元、セット変更を見直しクルマが良くなりチームに感謝です。久しぶりに素晴らしい景色を見れました。皆さん、本当にありがとうございました。開幕戦のあと、ここまでかなり苦しんだけど、そのおかげでレベルアップできたので、ここからが勝負と思っています。しっかり次のレースまでにデータを精査したいですね。何か掴み掛けてる感じがするので、それを確実に掴んで、このオートポリスで走りを次のもてぎに繋げられるように頑張ります。引き続き御声援よろしくお願いします」

中山雄一

「4年ぶりの優勝をすることができ、いつもサポートをしてただいているチームスタッフの皆様、いつも応援いただいているスポンサーの皆様、本当に感謝しております。ありがとうございました。決勝はとても良いフィーリングで走ることができましたが、そこに至るまでにはものすごくみんなで悩んで、どういう方向性が良いのかという決断をしなければいけませんでした」

「最後はみんなが『これで行こう』って決めたセットアップで走って、スタートの関口選手の走りを見たら、『これは今日、行けるぞ!』というふうに思えました。今日は「采配完璧、クルマも完璧」っていうところでした。何かが欠けるとこのスーパーGTで勝つのは難しいですが、すべてのピースがはまったというか、チームみんなでこれじゃないかってはめ込んだピースが良かったんだなと思いました。もてぎも課題をクリアしてチャンピオンシップを考えて、強いレースがしたいと思います」

監督 脇阪寿一

「TGR TEAM SARD 4年ぶり、関口雄飛が来てくれて初めて優勝することができました。応援頂いている皆さま、大変お待たせしました。開幕戦2位のあと、ずっと苦しい戦いが続きました。ミーティングを重ね、クルマを走らせるコンセプトまで見直し、背水の陣で挑んだ今回のレースは、気迫漂う関口雄飛と中山雄一のふたりの走りがチームを引っ張ってくれ、チームがそれをサポートすることで掴めた優勝だったと思います」

「メカニック、エンジニアたちに予選から決勝へ向けて短い時間の中で良いクルマに仕上げて頂き、ふたりのドライバーが輝く走りを見せてくれました。応援して頂いているファンの皆さま、スポンサー企業の皆さまに、ようやく笑顔になって頂くことができてうれしく思います。残り2戦まだまだランキング上位と差はありますが、最後は皆様がもっと大きく笑顔になってシーズンを終えられる様に引き続き頑張ってまいります」

中山雄一/関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第7戦オートポリス 中山雄一/関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
中山雄一/脇阪寿一監督/関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2024スーパーGT第7戦オートポリス 中山雄一/脇阪寿一監督/関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
TGR TEAM SARD
2024スーパーGT第7戦オートポリス 優勝を喜ぶTGR TEAM SARDのメンバー


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