バトンの人気・実力は変わらず、松下選手も調子上げてきました@F1モナコGP現地情報 1回目
1戦限りのバトン復帰に、松下選手のF2表彰台!木曜から話題盛りだくさんだったF1モナコGP、現地の様子をムッシュ柴田氏がお届けしていきます。
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いきなり個人的な話で恐縮なんですが、僕が初めてF1を取材したのが今からちょうど30年前のモナコGPでした。F1どころか、自動車レースそのものが初体験で、それがモナコの市街地サーキットだったものですから、どこに何があるのかさっぱりわからず。パドックにたどり着くのに、モナコ市内の坂道をひたすら上がったり下りたりしたことが今も忘れられません。
30年前に比べてマンションはずいぶん増えましたけど、モナコはいつもモナコですね~。これだけ通ってても、モナコに行く時は今もワクワク感が抑えられません。何なんでしょうね、モナコの魅力って。
30年前の表彰台風景です。その後6回勝つことになるモナコの、アイルトン・セナにとってはこれが最初の勝利でした。セナもアルボレートも、そしてレーニエ大公も、もはやこの世にはいません。そういえばこの表彰台も、今年からこんな建物に大変身~。
他のサーキット同様、表彰台は高いところに移ってしまいました。表彰式のあと、ほんの数段の階段を下りながら、歓喜に湧くチームスタッフや仲間たちにシャンペンを浴びせかける、あのモナコならではの光景はもう見られません。
などという感傷は置いといて。松下信治選手が前戦スペインに続いて、連続表彰台です。この調子でこれからもどんどん表彰台に上がって、スーパーライセンスを獲得し、来季はF1に乗ってもらいたいものです。
と、松下くんが先に登場してしまいましたが、今週末モナコの主役の一人は間違いなくジェンソン・バトンでした。
この写真だとあまり混んでる感がないかもしれませんが、会見場の後ろはカメラマンがひしめき、場所取りを巡って「いつまでも、そこで写真撮ってるんじゃね~よ」などと、時おり怒号も飛び交っておりました。
僕も押し合いへし合いの中、ようやくジェンソンの笑顔が撮れました。他のサーキットより会見場が暗いために、ヒュルケンベルグはぶれちゃってますが、右端のオコンが質問に答えてる間、延々と二人で談笑してました。ルーキーの話も、ちゃんと聴いてあげようよ。
でもまあ本人はこれ1戦だけの約束だし、どうしても結果を出さなきゃいけないというプレッシャーもないし、実にリラックスした雰囲気でした。
もちろん仕事場では、真剣です。半年のブランクをまったく感じさせない走りで、初日フリー走行はいきなりロングランもこなし、バンドーンから100分の3秒差の12番手。まだマシンバランスには完全に満足できてないみたいで、「でもセッションのない金曜日にみっちりデータを分析するよ」と、やる気満々でした。