スーパーGT第6戦『ポッカGTサマースペシャル』は121周のレースを終え、石浦宏明/大嶋和也のKRAFT SC430がトップでチェッカーを受け、今季初優勝を飾った。GT300クラスはエスロードMOLA Zが三つ巴のバトルを制し優勝を飾っている。
レースは終盤戦を迎え、KRAFT SC430がトップをキープ。2番手にARTA NSX、3番手にHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rという展開でレースは推移する。2番手を走るARTA NSXはどうやらパンクチャーが発生しているようで、途中ピットでタイヤが何度か用意されたが、ファーマンはコース上で走行を続けた。
しかし、85周目の1コーナーでARTA NSXのタイヤがついにパンク! 直後にいたHASEMI GT-Rはなんとか難を逃れたものの、ARTA NSXはスロー走行でピットに戻ることになる。しかし、130Rまで来たところでARTA NSXのリヤから大規模な火災が発生! 消火のためにセーフティカーが入ることとなり、メインストレートで整列、順位が整理されることとなった。
このタイミングで多くのGT500チームはちょうどルーティンのピットインが予定されていたため、89周から90周にかけて雪崩を打つようにマシンがピットに入る。これで順位は大きく入れ替わり、セーフティカーが解除されると、KRAFT SC430がトップをキープしたものの、PETRONAS TOM'S SC430が2番手に浮上、3番手にHASEMI GT-Rという展開となった。なお、PETRONAS TOM'S SC430はピットイン時に燃料漏れが発生し火が出るアクシデントも。給油マンが炎に包まれたが、ケガはないとの場内実況があった。
PETRONAS TOM'S SC430は85周目のカシオトライアングルでHASEMI GT-Rに先行を許すものの、その後後方に迫ってきたZENT CERUMO SC430を何周にも渡って封じ込める。しかし、103周目の130Rでラップしようとしたダイシン アドバン Ferrariと接触。ZENTが3番手に浮上し、PETRONASは今度はROCKSTAR童夢NSXとバトルを展開する。しかし、ダイシンとの接触によりPETRONAS SC430にはドライブスルーペナルティが。これでROCKSTAR童夢NSXが4番手となった。
結局、ポールポジションからスタートしたKRAFT SC430が盤石の走りで今季初優勝! 石浦宏明、大嶋和也のふたりにとってはGT500での初優勝となった。2位はHASEMI TOMICA EBBRO GT-R、3位はZENT CERUMO SC430となった。なお、残りわずかと言うところでKEIHIN NSXは金石勝智に交代。チェッカーを任せ、引退レースに華を添えた。
GT300クラスは、セーフティカーの混乱の中、アップル・K-one・紫電がトップに浮上。エスロードMOLA ZがSC解除後すぐにARTA Garaiyaをかわし2番手に浮上する。一方、トップを走っていたJIMGAINER ADVAN F430は5番手、2番手にいたダイシン アドバン Ferrariは7番手となった。
トップ3はフィニッシュに向けてチェッカーまで続く接近戦を展開したが、紫電がファイナルラップまでエスロードMOLA Z、ARTA Garaiyaを抑え続ける。しかし、GT500のチェッカー周にシケインでエスロードMOLA Zが紫電をパス! さらにARTA Garaiyaも紫電を続く1コーナーでかわし、2位にARTA Garaiya、3位に紫電でチェッカーを受けた。