ル・マン・シリーズ(LMS)開幕戦ポールリカールは3日、決勝レースが行われ、エマヌエル・・コラール/クリストフ・ティンソー/ジュリアンz・ジョゼ組16号車ペスカローロ・ジャッドがLMS復帰戦で見事勝利を飾った。
スポーツカー界伝説の男、アンリ・ペスカローロ率いるペスカローロ・チームは、2010年はLMSに参戦していなかったが、今季から復活。しかし予選後にグリッド降格が通知され、最後尾からのスタートとなった。しかし、20周ほどでトップに立つ快走をみせ復活勝利。アンリ・ペスカローロは母国フランスで表彰台の頂点に戻った。
この日40歳の誕生日を迎えたコラールは「1年間レースをしていなかったけど、素晴らしい結果を残せた。他のLMP1のマシンがトラブルを抱える中、僕らはトラブルフリーだったね」と喜ぶ。
2位に入ったのは、ジャン-クリストフ・ブイヨン/アンドレア・ベリッチ組のレベリオン・レーシングのローラ・トヨタ13号車。13号車はブイヨンがスピン、ドアが開いてしまうトラブルに見舞われ、トップのペスカローロの1周差でフィニッシュ。もう1台のレベリオン・レーシングの12号車ローラ・トヨタは、パドルシフトにトラブルを抱え10周遅れでフィニッシュした。
今回のレースで注目を集めたアストンマーチン・レーシングの新型プロトAMR-Oneは完全にこのLMS開幕戦をテストと割り切り、何度か長いピットストップを行った後、チェッカーを受けるため6時間レースの残り30分でコースに戻っている。
LMP2クラスは、今季からニッサンVK45DEエンジンを使用するグリーブス・モータースポーツのザイテックZ11SN・ニッサンが勝利。ニッサンLMP2エンジンは記念すべき勝利を飾った。2位は39号車ペコム・レーシングのローラ・ジャッド、3位はレースパフォーマンスのオレカ03・ジャッドだった。
LM-GTEクラスは波乱の展開に。決勝スタート時のタイミングで混乱が生じ、GTEプロクラスに参戦する3台のポルシェ997 GT3 RSRが同士討ち。すべてリタイアしてしまうというポルシェにとって最悪の結果となる。
これでレースは新車フェラーリ458イタリアの独壇場となり、JMWモータースポーツが走らせる66号車が、AFコルセの51号車を1周差で抑え勝利を飾った。2台のアストンマーチン・バンテージ勢もともに完走できず、GTEプロはフェラーリ458のトップ4独占という結果となった。