HRTは、2012年型F1マシンの準備において“大きな遅れ”が生じていることを認めたが、シーズン序盤は昨年型のマシンを使用するのではないかとのうわさは否定した。
新オーナーを迎え、チーム上層部が変わるなど、大きな変化があったことが、HRTの新車デザインや製造の計画に大きな影響を及ぼしたといわれている。
そのため、2012年シーズン最初の数戦は昨年型のマシンを走らせるのではないかとのうわさも持ち上がっているが、チームのスポークスパーソンはそれを否定したとBBCが伝えた。
「序盤の数戦は2011年のマシンで参戦するといううわさがありますが、これは真実ではありません」とスポークスパーソンはコメントしている。
「(プレシーズン)テスト2回目には新車で参加することを目指しています」
シーズン前の合同テスト1回目はヘレスで2月7日にスタートするが、このテストにはHRTは昨年型のマシンを持ち込む予定となっている。2回目のテストはバルセロナで2月21日から始まる。
チーム代表のルイス・ペレス-サラがコメントを発表しないことについて、スポークスパーソンは次のように語っている。
「ルイス・ペレス-サラは今、マシンと新体制のための作業に100パーセント集中しています。すべて状況が整うまでは、彼は声明を出したりメディアのインタビューに答えるつもりはありません」
スポークスパーソンによると、新車はクラッシュテストの一部にパスしてはいるが、まだやるべきことは残っているという。今年の規則では、FIAが要求するすべてのクラッシュテストに合格しなければ、マシンをコース上で走らせることはできない。
HRTはレースドライバーとしてペドロ・デ・ラ・ロサひとりしか決定しておらず、ふたりめのドライバーについてはまだ交渉中であるということだ。候補として有力なのは、GP2ドライバー、ギド・バン・デル・ガルデであるとの推測もなされている。