アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のウィンターテストが2月8日〜9日の2日間で行われ、今季LMP1クラスに登場するHPD ARX-03a、P2に登場するARX-03bという2台のプロトタイプカーがロールアウトした。

 ここ数年プロトタイプカーの参戦台数が少しずつ減ってきているALMSだが、今回のテストに2台の新型プロトが姿を現した。マッスルミルク・ピケット・レーシングが導入するHPD ARX-03aは、LMP1クラス用のマシンで、WEC世界耐久選手権にもストラッカ・レーシングとJRMレーシングが投入する。

 9日にセブリングに姿を現したARX-03aは、外観からはライト周辺やフェンダーなどに独特なアプローチが見られる。ニック・ワース率いるワース・リサーチが製作したマシンはルーカス・ルーア/クラウス・グラフ/サイモン・ペジナウの3人がドライブし、ロールアウトながら1分48秒192というタイムで、9日のトップタイムをマークした。

 これまでホンダ・パフォーマンス・デベロップメント製のプロトタイプカーを3台ドライブしてきた経験をもつペジナウは、「素晴らしいね。今までドライブしてきたワース・リサーチ製のどのプロトタイプカーよりもいい」と喜んだ。

「去年のマシンから大きな進化を遂げている。エンジンはパワフルになったし、フロントのスプリッターはさらにダウンフォースを与えている。新しいタブによってよりマシンを感じられるようになったね」

 LMP2で登場したHPD ARX-03bは、レベル5モータースポーツが投入。クリストフ・ブシュー/ルイス・ディアス/スコット・タッカーのドライブで、同チームが持ち込んだ昨年型のHPD ARX-01gを上回るタイムをマーク。ペコム・レーシングのオレカ03・ニッサンが2台に続いた。

 LM-GTクラスでは、コルベット・レーシングやBMWチームRLLなどのファクトリーチームも参加。ポルシェ勢では997 GT3 RSRの12年モデルも登場したほか、フェラーリ458 GTEも多数が参加。こちらのクラスは昨年に続き盛況となりそうだ。

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