今週末のブラジルGPを最後にF1から引退するマーク・ウエーバーは、パフォーマンスレベルが低下する前に退くことが重要だったと語った。やめるという決断に後悔はないが、いくつか恋しくなるだろう要素もあると、ウエーバーは認めている。
2002年にF1にデビューしたウエーバーは、2013年末でF1活動から退き、来年はポルシェと共にWECに挑戦することを決めた。
「危険な坂道に差し掛かっている」とウエーバーはブラジルGP前の木曜に語った。
「自分のパフォーマンス、自分がこれまでできていたことに関して、試しすぎないよう慎重になる必要がある」
「自分は今もいい走りをしていると思う。いい走りができなくなってからも残るというのは、僕にとって望ましいことじゃない」
木曜の時点ではまだ引退する実感はないと、ウエーバーは言う。
「日曜になればすこし違う感じになるのかもしれないが、今のところは通常のレースと同じだ」
「いろいろな意味で日曜を楽しみにしている。いい結果を得るためにプッシュするよ。でも引退に向けて気持ちの準備はできているし、長い冬と、待ち構えている新しいチャレンジが楽しみだ」
「日曜にマシンから降りる時、F1に関していくつかの物事に別れを告げることになる。でも今はとてもリラックスして、レースを楽しみにしている」
引退すると決めたことに悔いはないけれど、F1には素晴らしい面がたくさんあり、こうしたことに関してはやめた後に恋しくなるだろうと、ウエーバーは語っている。
「F1から去ることで何か得られるものがないなら引退はしないだろう」
「でもF1にはものすごくやりがいがある部分があると、今も思っている」
「いくつかのサーキットで限界までマシンをプッシュしていると、とても満足感を得られる。それは間違いない」
「鈴鹿、スパ、モンテカルロ……そういったサーキットで予選ラップを走り、レースをするのは、とても困難だがやりがいがあることだ。だからそういうことは恋しくなるだろう」
「何かが恋しくなるのは避けがたいことだ。アドレナリン、エイドリアン・ニューエイのような人々と共に働くこと……そういうことは何度もできることではないからね」
「でもいつかは去らなければならない時が来る。来年はポルシェと共にアドレナリンを放出できるから、バランスがうまくとれるんじゃないかな」