2015年、スーパーGT300クラスに、GTアソシエイションが進めるGT300マザーシャシーを使った楽しみなニューマシン、ロータスSGT-EVORAが登場する。その設計から完成に至るまでの非常に興味深い過程を、1月30日発売のオートスポーツNo.1399で掲載している。
SGT-EVORAは、2014年にトヨタ86をボディとして登場したGT300マザーシャシーを使用した新レーシングカーで、エントリーはカーズ東海ドリーム28、メンテナンスは由良拓也代表率いるムーンクラフト。ドライバーは高橋一穂と加藤寛規という体制で参戦する。
GT300マザーシャシーは、童夢製のモノコック、そして共用パーツを使いながら、日本のレーシングガレージの技術力を活かした創意工夫でマシンをデザインすることができる。本来はFRレイアウトを前提にデザインされているものだが、ムーンクラフトはロータス・エヴォーラをベース車両としているため、ミッドシップレイアウトに変更している。
1月9日に東京オートサロンで公開され、そのアグレシッブな印象で世界中から注目を浴びたロータスSGT-EVORAだが、なぜエヴォーラがベース車両として選ばれたのか、そしてCADによる設計、風洞モデルの製作、センターモノコックの製作現場等、『SGT-EVORAができるまで』を細かく追った内容が、オートスポーツNo.1399に掲載されているのだ。
誌面には、エヴォーラのサイズをもとにしたCAD構成図をはじめ、由良代表による1/4風洞モデルが掲載される。由良代表によれば、レーシングカーを1台すべてデザインするのは、2006年から12年まで活躍した紫電MC/RT-16以来9年ぶりだというが、SGT-EVORAは、その紫電の風洞データを上回っているというから驚きだ。
また、センターモノコックの製作現場では、日本のレーシングガレージの技術力の高さを垣間見ることができる。そして、これらの作業の末に組み上げられたSGT-EVORAのカウルの“中身”も大きく掲載されている。これらのカウルの中は、オートサロンでは一度も公開されなかったものだ。
誌面ではGT300マザーシャシーという新たな挑戦の“舞台裏”を存分に楽しむことができる。レーシングカー、メカ好きにはぜひ御一読をお勧めしたい。
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http://www.as-books.jp/books/info.php?no=AST20150130