DTMドイツツーリングカー選手権は1日、今季開幕に向けて、より多くのオーバーテイクや接近戦が行われることを目指した新たなレギュレーションを発表。DRSの使用条件なども大幅に見直されることとなった。
今年は各レースウィークに2レースが実施され、全9ラウンド18戦で争われることになるDTM。すでに全24台の参戦ラインナップも明らかになっており、開幕ラウンドとなるホッケンハイム戦は5月1日〜3日に開催される。
その開幕に向けて発表されたレギュレーションでは、より多くのオーバーテイクを実現するため、DRSの使用条件が大幅に変更された。昨年までのシステムでは、前方の車両から2秒以内にスタート/フィニッシュラインを通過すると、その周のうちに1回、DRSを使用することができた。
一方、条件が変更された今シーズンは、前方のマシンとの差は1秒以内でラインを通過しないとDRSを使用することができなくなったが、使用回数がなんと1周3回に増加。また、DRS使用時のウイングの角度が、これまでの16度から18度へと変更されており、より直線スピードが向上する方向へと変更されている。
また、DRS以外のレギュレーションも調整されており、タイヤに関する規定も変更。すでに発表されている通り、DTMでは今年からオプションタイヤが廃止されるが、週末に使用できるセット数が、昨年までの5セットから、4セットへと減少することとなった。
こうした変更について、DTMを運営するITR代表のハンス-ベルナー・アウフレヒトは次のように説明する。
「目の離せないレースをとトップクラスのエンターテインメントをファンに提供することが我々にとっての最重要事項なんだ」とアウフレヒト代表。
「これを実施することで、コース上での劇的なオーバーテイクとスリリングなレースがファイナルラップまで続くだろう。そしてそれは、まさしくDTMが長年に渡って提供してきたものだ」
「だから、(DTMは)世界で最も魅力的なレースのひとつになっているんだ」