「新たな感動を体験できることが待ち切れない。先週、トレーニング中にケガを負ってしまった。重傷ではないが、回復にはある程度の時間が必要で、痛みが走行に大きく影響しないことを願う」
一方、エースのアンドレア・イアンノーネ(スズキ)は、カタールでは上位を争ったものの、転倒リタイアに終わった。

イアンノーネは開幕前のテスト、開幕戦のフリー走行2回目までマシンのセットアップが決まらない様子だったが、フリー走行3回目で2番手にジャンプアップ。予選が雨でキャンセルとなったことで2番グリッドからトップ争いに加わったが、前を行くマルケスに接触して転倒、リタイアに終わった。
「シーズンの2戦目を迎えられることがうれしいよ。失望したカタールの後で、巻き返したい」とイアンノーネ。
「ボクたちにとって、テルマスは有利なコースかもしれない。高速でテクニカルなレイアウトは好みだ。コースコンディションがよいことを願う」
「全体的にコースはとても汚れているから、グリップが高まるまである程度の時間が必要となる。今年はうまくやりたい」
開幕戦でインディベントチーム最上位の6位に入賞したアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)。MotoGP復帰3年目となるアプリリアにとってベストリザルトとなった。
アレイシ・エスパルガロはテルマスではスズキ1年目の2015年に予選2番手を獲得している。
「開幕戦のカタールをいい感覚で終えた。アルゼンチンで早くマシンにライディングしたい」とアレイシ。
「テルマスは好きなコースで、ライディングスタイルにも合っている。レースのコンディションに最適なセットアップを得ることができることを願っているが、予選でもいいポジションをねらって行きたい」
■好調の中上。アルゼンチンで今季初優勝なるか

Moto2クラスでは開幕戦カタールでフランコ・モルビデリ(カレックス)がグランプリ初優勝をポール・トウ・ウインで飾った。2位にトーマス・ルティ(カレックス)、3位に中上貴晶(カレックス)が入賞し、中上はタイトルに向けて順調なスタートを切った。
また、KTM製シャーシのニューマシンを使うミゲール・オリベイラ(KTM)が4位と初投入のマシンとしては上々のスタートを見せた。
昨年の後半から調子を上げ、今年の開幕前テストから好調だったアレックス・マルケス(カレックス)は予選2番手からスタートしながら、4位に終わったが、着実に上位に食い込むようになった。
長島哲太(カレックス)はカタールは19位でゴール。2014年以来、2度目のMoto2フル参戦となるが、2年間のCEV(スペイン選手権)Moto2クラス参戦で実力は確実に上がっており、入賞の期待は高い。
Moto3クラスでは、フル参戦2年目のホアン・ミル(ホンダ)が優勝した。ミルは昨年のオーストリアGP以来となる通算2勝目。昨年のアルゼンチンGPでは5位に入賞している。
カタールで2位に入賞したのはジョン・マクフィー(ホンダ)。今年からブリティッシュ・タレント・チームに加入し、再びホンダNSF250RWを駆ることになった。
3位のホルヘ・マルティン(ホンダ)は今年からホンダにスイッチ、初戦で表彰台に立った。4位にアロン・カネト(ホンダ)、5位にロマーノ・フェナティ(ホンダ)が続き、開幕戦ではホンダ勢がトップ5を独占。
日本人ライダーでは佐々木歩夢(ホンダ)がルーキートップの11位に入賞。今年からホンダにスイッチした鈴木竜生(ホンダ)は15位入賞で1ポイントを獲得し、ルーキーの鳥羽海渡(ホンダ)は19位完走でグランプリ初レースを終えた。テルマスはルーキーの佐々木と鳥羽にとっては初走行のコースとなる。