更新日: 2024.07.24 14:59
ホンダ 2024EWC第3戦鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝レポート
2024年07月19日 – 21日
Suzuka 8 Hours Endurance Race
史上最多220周でTeam HRC with 日本郵便が3連覇。Honda通算30勝目を達成
7月21日(日)に開催されたFIM世界耐久選手権“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第45回大会(以下、鈴鹿8耐)。6時間が経過した時点でのトップは164周を消化したTeam HRC with 日本郵便(高橋巧、名越哲平、ヨハン・ザルコ)で、2番手にはYART – Yamaha(ヤマハ)が同一周回でつけていました。Honda勢は5番手にSDG Team HARC-PRO. Honda(國井勇輝、浦本修充、マリオ・アジ)、7番手にHonda Dream RT 桜井ホンダ(伊藤和輝、日浦大治朗)、8番手にTOHO Racing(清成龍一、渡辺一樹、榎戸育寛)、10番手にTeam ATJ with docomo business(岩田悟、鈴木光来、岡谷雄太)と、トップ10圏内に5台が位置していました。
名越は安定したペースを刻んで、187周目にザルコへとライダー交代。このころ7番手争いが激しくなり、日浦、AutoRace Ube Racing Team(スズキ)のバリー・バルトゥス、渡辺の3人が接近戦をみせました。5番手を走行していた國井はピットインし、浦本が最後のスティントへ飛び出していきました。
190周目、ザルコとYART – Yamahaとの差は45秒091。6番手に伊藤、8番手に榎戸、9番手にAstemo Honda Dream SI Racing(野左根航汰、羽田太河、作本輝介)の作本、11番手に鈴木が続きました。
200周を超えると、ライトオンのサインが提示されました。209周目にザルコはピットロードに入り、高橋が最後のスティントへと向かいました。高橋はトップを快走し続けますが、Team HRC with 日本郵便のピットストップに関して審議が入り、残り5分のところで最終結果に40秒加算というペナルティーが科せられました。
しかし、2番手のYART – Yamahaとの差は51秒と開いており、40秒のペナルティーを考慮してもまだリードがありました。夕闇の中で高橋は淡々と走り続け、220周目に入ったところで時刻は19時30分を回って最終ラップへと突入しました。
スタンドのペンライトに迎えられながら高橋がチェッカーフラッグを受け、史上最多周回数となる220周をマークし、Team HRC with 日本郵便が3連覇を達成しました。Hondaとしては鈴鹿8耐での通算30勝目、高橋は単独トップとなる鈴鹿8耐での通算6勝目、ザルコと名越にとっては初優勝という、記録ずくめの優勝となりました。
そのほか、Honda勢は6位にHonda Dream RT 桜井ホンダ、7位にTOHO Racing、9位にSDG Team HARC-PRO. Hondaが入ったことで、4チームがトップ10フィニッシュを果たしました。
■高橋巧
「6勝を挙げ、Hondaの30勝目を達成することができてホッとしています。最高のチームメートとスタッフ、声援を送ってくれたファンの皆さんのおかげで、ここに来られたと思っています。ここをスタートとして、勝利数をもっと刻めるようにHRCからのいいオファーを待ちたいと思います。機会をもらえたら、また鈴鹿8耐で勝利を目指したいです」
■ヨハン・ザルコ
「私たちの目標を達成できました。最初から最後まで完ぺきで、思った通りのレースができてうれしいです。HRCの一員として優勝できたことを光栄に思っています。高橋選手は感動的なすばらしい走りをしてくれました。名越選手は走行ごとにペースを上げてくれました。この2人と走れたことに感謝しています。来年もスケジュールが許せば、また挑戦したいです」
■名越哲平
「昨年は2位で表彰台に立ち、いつか勝ちたいと思いましたが、1年後にかなうとは思っていませんでした。あこがれのHRCで走らせてもらい、強力なチームメートとHondaの3連勝、30勝目を挙げることができました。表彰台から見た景色は、これまで見た景色の中で一番きれいなものでした。ライダーとして、まだ未熟な部分があることを理解しています。今度は実力で表彰台に立てるよう、この優勝を励みに頑張っていきます」