4月13日、2025年MotoGP第4戦カタールGP MotoGPクラスの決勝がルサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニは10位でフィニッシュし、ジョアン・ミルはリタイアでレースを終えている。
土曜日のスプリントでノーポイントに終わったホンダのファクトリーチームだったが、「どのグランプリでも決勝で一番強さを発揮できている」とマリーニがコメントしていたとおり、決勝で見事ポイント獲得を果たした。
15番手からスタートしたマリーニは、1コーナーのバトルを見事に切り抜け、12番手にポジションアップ。そのまま小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)やアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)と争い、2周目には11番手まで順位を上げた。
レース中盤はペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)やマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)も含めた大きな集団でバトルを展開。少しのミスでポジションが入れ替わる大接戦を演じた。
最後までトップ10を争う力強さを見せたが、わずかに及ばず11番手でチェッカー。しかしレース後に上位のライダーにペナルティが科されたため、マリーニはひとつ繰り上がって10位、6ポイントを獲得した。
チームメイトのミルは前日のスプリントを胃腸炎で欠場。決勝に出走できるか心配されたところだったが、21番グリッドに姿を見せた。
スタートを無事に決めたミルは着実にポジションを上げ、ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)と17番手を展開。しかしレース中盤、後方から迫ってきたファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)と接触してマシンにダメージを負い、体調が万全でなかったこともあり数周後にリタイアを選択した。
カタールGPを終えて、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が大量ポイントを獲得したこともあり、ホンダはコンストラクターズチャンピオンシップ2位をキープ。しかし依然としてこの2位争いは5位のヤマハまで7ポイント差という接戦となっている。次戦スペインGPから始まるヨーロッパラウンドで一歩リードすることができるか注目だ。
ルカ・マリーニ(決勝:10位)
「本当に楽しい競り合いだった。オーバーテイクの練習にもなり、良いレースだった。ペースも維持できたし、昨日より良い走りができた」
「ホンダとチームがウォームアップで見つけたセットアップがうまく機能し、それを決勝でも活かすことができた。他車との差を産み出せる部分と、まだ改善すべき部分の両方があるのだが、こういう大きな戦いのなかにいると、そのあたりがよく見えてくる」
「今週末の流れを踏まえて、ヘレスに向けて試したいことがすでにいくつか浮かんでいる。今シーズン開幕から最初の4戦は堅実なものになったので、これを土台にさらに伸ばしていきたい」
ジョアン・ミル(決勝:リタイア)
「本当に厳しい週末だった。身体的にも、マシンの面でも苦戦した。土曜の体調不良でスプリントを欠場したことで、日曜は特に大変だった。レース中もいろいろなことがあったし、まだ体調の面ではかなり苦しい状況だ」