MotoGP第5戦フランスGPプレビュー:天候不安定のル・マン、勝敗のカギとなる雨対策
ランキング4位のダニ・ペドロサ(ホンダ)は今シーズンここまで勝利がないが、ル・マンでは2013年に1勝を記録している。
「過去にはよい結果を残しているけど、今年は他の要因を考慮する必要がある。前戦ではリアタイヤの挙動が大きかったから、ストレートでスロットルを全開にすることができなかった。ル・マンではタイヤが大きく影響する。ヘレスのテストでは、コーナー出口でのトラクションを向上させるよい解決策を探しながら、サスペンションを試し、フィーリングの向上にトライした。収集した情報を生かすことができるかどうか確認したい」とペドロサ。
ポル・エスパロガロ(ヤマハ)がランキング5位とサテライト勢のトップにつける。
「フランスGPはチームにとってホームレースだし、ル・マンでは常にライディングを楽しめている。2014年には予選2番手から4位でフィニッシュすることができたいい思い出がある。ル・マンは天候が不安定だけど、今年は天気がいいといいね。とにかく、今週末のレースが楽しみだよ」とポル・エスパロガロ。
ランキング6位にマーベリック・ビニャーレス(スズキ)が続く。ル・マンはビニャーレスにとって125cc時代の2011年にグランプリ初優勝を飾ったコース。
「ヘレスの後のテストで進歩が確認されたけど、まだ十分ではない。改善の余地が大きく、さらにポテンシャルを引き出す必要がある。ル・マンは簡単なコースではないけど、僕たちは懸命に働き、それに対する成果があることを期待している。改善すべき分野は分かっているし、マシンと電子制御の理解度が高くなっているので、よりよい解決策を見つけたいね」とビニャーレス。ビニャーレスは来年に向けての去就が注目されているが、スズキに残留か、ヤマハへ移籍するか、非常に困難な決断を迫られている。
チームメイトのアレイシ・エスパロガロ(スズキ)がランキング7位に続く。
「ル・マンは特殊なコース。とてもタイトでトラクションのよさが必要とされる。この部分では大きな問題を抱え、問題解決に向けて懸命に働いた。大きな前進を果たしたからその成果が発揮されることを期待している。ヘレスではいいセットアップが見つかって、信頼性が大きく高まったから、ル・マンが楽しみだ」とアレイシ・エスパロガロ。
ドゥカティワークスのアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)とアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)はここまで苦戦が続いており、イアンノーネがランキング10位、ドビジオーゾがランキング11位となっている。
「昨年のル・マンはポジティブなレースだった。ムジェロの事前テストで肩を負傷してしまったけど、僕は速かった。前戦のヘレスは困難なレースだったけど、今年はすばらしいポテンシャルがあるから、僕はリラックスしてル・マンに臨むよ」とイアンノーネ。
「今年からミシュランにタイヤが変わり、最初のセッションの前にどのような展開となるのか予想が難しいね。各週末が前の週末と全く違うから、新たに仕事を始める必要がある。タイヤを理解する必要があるけど、いつもポテンシャルを発揮できるル・マンには自信がある。上位争いができるチャンスを得られることを期待する」とドビジオーゾ。