更新日: 2017.11.04 21:04
苦戦の津田、高橋巧とは逆に好調の渡辺。最終戦の予選で何が起こっていたのか
しかし、予選では序盤から現れた雲により気温が下がり、低くなった路面温度に苦戦。第1レースは4番手、第2レースは6番手からのスタートとなった。
「昨日まではそんなに悪くなかったのですが、予選では天気が曇って路面温度も下がり、自分が選んでいるタイヤやセッティングがいい方向にいかなかった。もう少し路面温度が上がることを予想していたので、それが裏目に出ました」
決勝日も予選日とほぼ同じ気温で、路面温度が低くなる見込みだが、高橋はマシンに大きな問題はないと語る。
「明日も涼しいことがわかっているので、対策をしなければいけないのですが、(マシンの)仕上がり自体は悪いわけじゃないし、(明日に向けて)アジャストすればいいだけなので、大きな問題ではないです。チャンピオンだけ考えていくしかないですね」
「津田選手の真後ろではダメですし、一馬選手の前でゴールしないといけないので、ふたりの前でゴールできるようにしたいです」
■フロントロウ獲得と好調を見せた渡辺一馬
予選でフロントロウとなる3番手につけた渡辺。「調子は良いです」とマシンのフィーリングに自信を持っているようだ。
「マシンの感触はすごく良いです。鈴鹿での開幕戦では2分6秒8に入れることにとても苦労しましたが、最終戦では2分6秒台を何度も出しているし、Q2では2分6秒081と、5秒が見えるまでになりました。セクタータイムをつなげば2分5秒台に入るペースだったので、自分たちがやってきたことが1年を通して正しかったと、タイムで証明できたことがうれしいです」
「今回の最終戦に向けて用意してくれたパーツもありましたし、少しずつアップデートも重ねてきているので、それが結果に示せたのかなと思っています」
逆転チャンピオンに向けて好位置につけた渡辺だが、チャンピオン争いに関してはあまり意識していないと語る。
「ランキング3番手でポイントリーダと11ポイントの差があるので、どうしたらこのレースを勝てるかということだけを意識しています。予選も3番手なので、もう少しタイムを詰めていかないといけないですね」
「チャンピオン争いのことはあまり意識してもしかたないと考えています。今の状況では、ヤマハのふたりが速いのが目に見えているので、彼らに勝てるようにレース1から取り組んでいかないといけません」
「すごくいい流れで1年を過ごせているし、バイクの進歩や自分のスキル、体力面の向上も感じるので、最後は結果で示したい。もう一度表彰台に登って優勝できれば最高ですね」
果たしてチャンピオンを手にするのは誰なのか。明日の決勝レースで7年ぶりの新王者が決定する。