更新日: 2018.04.18 19:02
MotoGPアメリカズGPプレビュー:マルケス、悪い流れを断ち切り6年連続ポール・トゥ・ウインなるか?
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)は、初開催の2013年からマルク・マルケス(ホンダ)が5年連続でポール・トゥ・ウインを飾り、圧倒的な強さを誇るコース。今年もマルケスが連勝記録を伸ばすことができるかどうかに注目が集まる。
チャンピオンシップ争いは2戦を終了した時点で混戦。不安定な天候と微妙な路面コンディションで波乱のレースとなった前戦アルゼンチンGPで優勝したのはカル・クラッチロー(ホンダ)。クラッチローはヨハン・ザルコ(ヤマハ)、アレックス・リンス(スズキ)とのトップ争いを制して、今シーズン1勝目を記録、ランキングトップに躍り出た。
開幕戦カタールで優勝を飾ったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)は6位に終わり、ランキング2位に後退してしまった。それでもクラッチローとのポイント差はわずか3ポイント。
ザルコはアルゼンチンで2位に入賞し、ランキング3位に浮上。マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はまだ表彰台には立っていないが、カタール6位、アルゼンチン5位でランキング4位をキープしている。
マルケスはアルゼンチンでは、スタート直前にエンジンストールに見舞われ、すぐに再始動できたものの、この行為によりライドスルーペナルティを受けたため、後方に後退。そこから追い上げて、7番手までポジションを挽回したが、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)をパスしようとした際に接触、押し出された形となったロッシがグリーン上で転倒してしまうアクシデントが起こった。
マルケスは5位でチェッカーを受けたものの、この接触に対してレースタイムにプラス30秒のペナルティが課せられ、マルケスは最終的に18位となった。いっぽうのロッシは再スタートして19位でゴールしたが、ロッシはマルケスの接触を非難。二人は共にノーポイントに終わり、マルケスはランキング5位、ロッシはランキング8位に後退。
2015年のセパンクラッシュと同様、二人の間には不穏な空気が流れている。それがレースにどのように影響を及ぼすのか。
アルゼンチンの予選でポールポジションを獲得したジャック・ミラー(ドゥカティ)はランキング6位。ミラーは予選ではウエットパッチの残る路面コンディションの中、スリックタイヤを選択してポールを獲得。決勝はただ一人最初からスリックを選んでグリッドに着いたが、路面状況の変化を見た他のライダーが次々とマシン(タイヤ)変更のためにピットに戻ったことからスタートディレイとなった。最初からスリックを選んでいたミラーはそのままグリッドに止まり、最終的にミラーのアドバンテージをキープするために、ミラーとその他のライダーの間をグリッド5列分空けて、決勝のスタートが切られる変則的なレースとなった。ミラーは表彰台争いに加わりながら4位に終わった。
ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がランキング7位に続く。ロッシが8位に続き、アルゼンチンでMotoGP初表彰台となる3位に入賞したリンスがランキング9位に浮上。チームメイトのアンドレア・イアンノーネ(スズキ)がランキング10位に続く。
ランキング12位に後退したダニ・ペドロサ(ホンダ)はアルゼンチンの決勝1周目にザルコにインに入られ、アウト側のウエットパッチに乗ってハイサイド転倒、右手を強打し、精密検査の結果、骨折が判明。手術を行ない、アメリカズGPはメディカルチェック次第となる。
ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)は開幕戦カタールでブレーキトラブルによりリタイア、第2戦アルゼンチンでは15位入賞に止まり、ランキング20位と、ドゥカティ2年目の今年も苦戦を強いられている。
中上貴晶(ホンダ)はアルゼンチンでは難しいコンディションのレースを走り切り、13位に入賞。MotoGPクラス初ポイントを獲得し、ランキング18位で3戦目となるアメリカズGPに臨む。