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投稿日: 2018.08.27 17:50
更新日: 2018.08.27 17:55

MotoGPイギリスGP決勝レース中止で焦点となった、シルバーストンの新しい路面と水はけの悪さ


MotoGP | MotoGPイギリスGP決勝レース中止で焦点となった、シルバーストンの新しい路面と水はけの悪さ

 決勝日も天候回復が見込めず、こうした水はけの悪い路面状況を受け安全性が考慮された結果、予選終了後には決勝レース開催時刻の変更が決定された。この時点で、MotoGPクラスは現地時間11時30分にスタート時間が繰り上げとなっている。

 迎えた決勝レースのスタート進行時点で天候は雨、路面状況はウエット。レース直前のサイティングラップまではタイムスケジュールに沿って行われたものの、コースを走行したライダーたちが、コース上に水たまりがあること、路面が滑りやすい状況であることを訴えたためにレースディレイとなった。

レースディレイの間、セーフティカーが数度、コースに入りコンディションを確認した
レースディレイの間、セーフティカーが数度、コースに入りコンディションを確認した

 その後、何度かセーフティカーがコース状況を確認のために走行を行い、IRTA国際ロードレーシングチームがミーティングを開いてレース開催に向けた調整が行われた。motogp.com日本語サイトによれば、現地時間15時にはセーフティ委員会が行われ、ライダーたちからも意見が集められたという。しかしその結果、安全面を理由に現地時間16時に全クラスのレース開催中止が正式に発表された。

 決勝レースの開催中止にともにない、レースディレクションが共同会見を実施。それぞれの観点から、今回の経緯を説明した。

 IRTA国際ロードレーシングチームのレースディレクター、マイク・ウェブはコース上の安全性が確保できないことが中止の理由だと語った。

「コースは明らかに安全ではない。ライダーたちとの協議の結果、レース開始を遅らせて状況が改善するかを見守ることにした。雨が小降りになっても、まだ安全にレースができる状況ではなかった。したがって、非常に難しく残念なことだったが、開催の中止を決断した」

 また、ウェブは月曜日の代替開催についても言及し、「月曜日に決勝レースの開催を検討した。オーガナイザーと協議した結果、それは可能ではなかった」とmotogp.com日本語サイトのなかで述べている。

 新しく舗装された路面の水はけの悪さが判明したことについては、FIM国際モーターサイクリズム連盟のグランプリセーフティオフィサーであるフランコ・ウンチーニが、2度の視察ではウエットコンディションを確認できなかったこと、原因究明のために今後、6週間にわたる調査を行うことを明らかにした。

シルバーストンの新舗装された路面について語るウンチーニ
シルバーストンの新舗装された路面について語るウンチーニ

 ライダーたちの反応としては、開催中止に賛同する声が多かったようだ。MotoGPのプロモーター、ドルナスポーツのレースディレクションを務めるロリス・カピロッシは参戦ライダーたちから集めた意見について、motogp.com日本語サイトのなかでコメントしている。

「全ライダーが(開催中止について)同意した。我々はシルバーストンでのウエットコンディションに対して経験があり、ウエットレースを何度も実施したが、新しい路面となった今年は、大量の水が路面に溜まり、排水しなかった。サーキットの関係者たちは週末を通じて大変な努力を尽くしたけれど、自然に立ち向かうことはできないんだ」

 いかに最高峰のライディングスキルを持つMotoGPライダーと言えど、自然の驚異にはかなわない。とは言え、今回最大の焦点となったコースの水はけの悪さは人為的なものだ。ウンチーニが語ったように今後は調査、そして改善が求められることになるだろう。


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