ホンダのチームマネージャーを務めるラウル・カステルは「私たちはチームとして全力を尽くした」と2019年のダカールラリーを総括する。
「働きに見合う結果は手にできなかった。チームは一生懸命働き、順調に戦っていた。HRCとホンダ、そしてすべてのスポンサーに感謝しなければならない」

「我々は白旗を上がることはしない。来年、勝利するために戻ってくる」
ステージ2まで総合首位に立つも渓谷に滑落したバレダはその時の状況を次のように振り返っている。

「先頭を走り、ほかのライダーを引き連れて道を切り開いていたが、山にさしかかったときに、濃い霧に視界をさえぎられた」
「ルートブックとGPSの指示に従って進んだが、あまりに視界が悪く、誤って崖から滑り落ちてしまった」
「彼ら(後方にいたライダー)も僕を見て止まった。彼らは引き返すことができたが、僕はふたたび崖を登ることができなかった。だから、さらに下って別のルートから脱出を試みたが、あの渓谷から自力で脱出することは不可能だったよ」