Q:ライディングについてはどう?
アレイシ:僕はバイクからそれほど大きく身を乗り出して傾けない。ここは僕が改善する必要があるところなんだ。もっと身を乗り出そうとするけれど、僕にとっては簡単ではない。左コーナーではできるけど、全体的に改善が必要だね。
バレンティーノ(・ロッシ)が新時代に適応したことについては信じられないよ。それでもドヴィツィオーゾは近年では最も強力なライダーのひとりだ。それにカル(・クラッチロー)もとても速い。でもふたりともそれほどバイクを傾けない。たくさんの人たちが、もっと身を乗り出せば速くなると僕に言うが、完全には同意していないんだ。このことに取り組みたいと思っている。そうすれば本当かそうでないか分かるだろう。試してみなければ、決して分からないからね。

Q:電子制御をあまり使わずに走る方がいい?
アレイシ:2018年にアプリリアが新エンジンを作った時、エンジニアが僕にトラクションコントロールを完全に切って何周か走るように頼んできた。エンジンの純粋な挙動を見るためにね。エンジンはすごく良くなったよ! だけど、トラクションコントロールを使うたびに、エンジンを台無しにしている。
もちろんバイクは260馬力もあるから、トラクションコントロールは必要だ。でもグリップがない時には、トラクションコントロールやウィーリーコントロールを多用したくない。エンジン制御のパワーリダクションを使う方がいい。
もしバイクに85%のパワーを求めると、75%のパワーを出すようになる。なぜならトラクションコントロールを使うとエンジンが台無しになり、サスペンションやシャシーが動くようになって、バイクはとても不安定になるからだ。
ウイリーコントロールもバイクをめちゃくちゃにするよ。僕としては、バイクにはトラクションコントロールやウイリーコントロールがあまりない方がいいね。間違いないよ。
Q:タイヤ選択についてはどうだろう。最近では難しくなっているけど。
アレイシ:気温、路面温度がとても暑い時には、より硬いタイヤが必要と思うかもしれないけれど、もはやそうではないんだ。2017年のある時、(ヨハン・)ザルコがとても暑いレースでソフトのリヤタイヤを選んだ。僕たちは、ザルコはレースをフィニッシュすることはできないだろうと言ったけれど、彼は表彰台を獲得したんだ。
このことについて僕には説明ができない。だけど、コース温度が高くなるとグリップはあるレベルまで改善されていく。そしてコース温度が40度を超えるくらいになるとグリップが減り始めるんだ。だから路面温度がとても高いとグリップが少ないから、大抵は涼しいコンディションでしか使わないソフトタイヤが必要になるんだ。
