対してレース1で転倒リタイアとなった中須賀は「テストの段階で(高橋)巧選手の好調は分かっていたし、実際にレースウイークで一緒に走って、今回は我慢のレースになると思っていた。そして我慢しきれなかったのが転倒の原因」と語り「シリーズを考えればノーポイントは最悪の結果。でも、単独2位というのは頭になかった」とも加えた。
そしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMの吉川和多留監督は、言い訳になりますがと前置きをして「一日足りないというのが実感です。あと一日あれば、しっかりと勝負できるマシンをライダーに渡すことができた」と悔いた。

鉄壁とまで言われたYAMAHA FACTORY RACING TEAMはいま、これまでにない違和感を覚えているはずだ。そして高橋巧+Team HRCが、スポーツランドSUGO、岡山国際サーキット、オートポリスといった走り込みができていないサーキットでも素早くマシンをセットアップすることができれば、いよいよYAMAHA FACTORY RACING TEAMは新たな勝利への方程式を模索しなければならなくなる。
次戦スポーツランドSUGO、そして今季2度目のツインリンクもてぎでの戦いが俄然注目を集めることになったが、今夏の鈴鹿8耐久ロードレースでのYAMAHA FACTORY RACING TEAMの5連覇も、現状では黄信号が灯ったと言っていいだろう。