「(鈴鹿8耐では)219周が優勝ラインと考えて取り組んできましたが、ライバルチームがパフォーマンスを上げてきたため、219周では厳しいのではないかと感じています。今年は220周というのをひとつの目標に掲げて我々は努力をしてきました。非常に高い目標だと思いますが、これをなしえず優勝はないと考えています。それだけの意気込みで我々は5連覇に向けて取り組んでいます」
■「昨年以上にシビアな戦いになる」と吉川監督
ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームを率いる吉川監督は2019年の鈴鹿8耐を戦うYZF-R1に関して次のように話した。

「マシンのバランスもパッケージとしては悪くなく、今までだとライバルに対してアドバンテージがありました。ですが、他メーカーが戦闘力を上げてきたので、しっかりと(マシンを)追い込まないと厳しくなってきました。そのため、マシンをもう一度見直し、いままでの改善点をみいだしたところです。そうすると一時的にバランスが崩れるので、全日本(ロードレース)にも影響しました。それが完成してくると昨年以上のパフォーマンスが出せる車両になるといったところです」
「(2019年型YZF-R1のエンジンに関して)エンジンをパワーアップさせれば、その分(パワーを)絞っても(昨年と)同じ速さをキープしながら燃費も稼げる。少し燃費が良くなれば、いろんな助けになりますし、加速もよければ抜くときのリスクも減る。マシンは高いレベルにあるので、そこから細かく調整しています」
「8時間トータルで考えると細かい積み重ねでライダーの負担を軽減させられるので、本当に少しの積み重ねです」


また、吉川監督は2019年の鈴鹿8耐は昨年以上にシビアな戦いになると予想している。
「勝つための目標設定をし、それを実現するための努力を重ねています。それを大幅に凌駕するような結果を相手が出してきたときは厳しいことになります。スプリント並みの8時間というところで、ほんの少しのミスですべてがなくなてしまうので難しいですね。今年の鈴鹿8耐は、昨年以上にシビアな戦いになるという予想はしているので、気を引き締めて優勝を狙いに行きます」
テック21の復刻カラーをまとい、ヤマハは鈴鹿8耐5連覇を達成することができるか。2019年の鈴鹿8耐は、7月28日に決勝レースが行われる。