
国内最高峰のJSB1000クラスではレース1、レース2ともにホンダファクトリーTeam HRCの高橋巧がライバルを圧倒してダブルウイン。前戦の鈴鹿から好調を維持して4連勝を飾った。

SUGO戦を完全制覇した高橋だが、実は第3戦の前に鈴鹿で行ったテストで転倒を喫し、左手を痛めていたという。ウイーク中は左手をアイシングする場面が見られていた。

そんな状態でもSUGOのコースレコードを破る速さを見せつけた高橋。2019年のTeam HRCはチーム、マシン、ライダーといった要素が高いレベルにあると思わせるレースだった。

■J-GP3クラスは11番手から追い上げた鈴木大空翔が初優勝

J-GP3クラスは、11番手から抜群のスタートを決めて追い上げた鈴木大空翔(BATTLE FACTORY)が長谷川聖(CLUB Y’s)とのバトルを制して全日本初優勝を挙げた。
「序盤、長谷川選手が逃げて行ったので、もてぎの二の舞は踏みたくないと思い追いついて抑えきることができました」と鈴木はレースを振り返る。

「長谷川選手にピタリと背後につかれていたので抜かれたら、まずいと思っていました。気温も高くなりタイヤも滑ってきたのでペースをキープする事を考えていました」
「ウイークの最初からこのコースを攻略できていたわけではなく、予選でやっとポイントをつかんで決勝朝のウォームアップ走行でさらにセットを詰めたことがよかったと思います。この調子で次回の筑波も勝ちを狙って行きたいです」

■J-GP2クラスは作本輝介が独走で優勝

2019年で最後となるJ-GP2クラスは、ポールスタートの作本輝介(Team 髙武 RSC)が一度もトップを譲ることなく独走でレースを制した。
「率直にうれしいです」と作本。「事前テストではユーズドタイヤでもそれなりのタイムで走れていたのですが、レースウイークに入って温度上昇の影響なのかテストとは違うフィーリングとなり、違和感を感じながら走っていました」

「決勝レースでも後半に違和感がひどくなってしまい、本当はペースを維持したかったのですが最後はセーブすることしかできなかったのが残念でした。まだまだ課題だらけなので早く解決してもっともっと上に行けるように頑張ります」

優勝した作本は、鈴鹿8時間耐久ロードレースにホンダ・ドリームRT桜井ホンダの第3レイダーとして濱原颯道、伊藤真一とともに参戦することが発表されている。初参戦の鈴鹿8耐で作本がどんな走りを見せてくれるのだろうか。