スーパーポール・レースは気温17度、路面温度33度のドライコンディションで行われた。
このスーパーポール・レースは、土曜日のスーパーポールの結果がグリッドに反映される。ポールポジションのサイクスはスタートを決めると、トップでターン1に向かう。カワサキ勢はハスラムが2番手かと思われたが、レイ、ハスラムとグリッド順のまま続いた。
その後ろでは7番手スタートのラズガットリオグルが4番手にポジションを上げ、バウティスタ、バズらもポジションを上げる。一方4番手スタートのヒックマンや13番手スタートの清成は、スタートでポジションを落とした。
2番手のレイはサイクスの背後にぴたりとつけ、3周目には一度サイクスを捉えたものの、すぐさまサイクスがトップの座を取り戻す。その間にラズガットリオグルがターン10でハスラムを捉えて3番手に浮上し、上位ではこの4台による集団が形成された。
4周目、ターン9でレイがサイクスをパスしてトップに浮上した。しかしサイクスは離されることなくレイについていき、オーバーテイクの機会を伺う。また5番手を走るバウティスタが、ハスラムの後ろ1秒以内のところに迫っていた。
ところが6周目にヒックマンがエンジンブローに見舞われ、コース上に液体が撒かれた。これに乗ってしまったコルテセ、メルカド、リナルディ、デルビアンコ、清成らがターン11で立て続けに転倒してしまい、レースは8周目に赤旗中断となった。
この赤旗をもって、スーパーポール・レースは終了。レースのリザルトには前周(7周目)の順位が適用されることになっているが、赤旗掲示後に2番手のサイクスがターン11でクラッシュしてしまった。規則上は、赤旗中断後はいかなるショートカットもすることなく5分以内にピットレーンへ戻らなければならないと定められており、自力でピットレーンへ戻れずマーシャルのバイクに乗って戻ったサイクスはリタイアとなった。
そのため2番手以下の順位が繰り上がり、優勝がレイ、2位がラズガットリオグル、3位がハスラムとなり、カワサキ勢が表彰台を独占する結果に。転倒を喫したリナルディは隊列へ復帰したため、完走は11台となっている。




■SBK第8戦イギリス スーパーポール・レース順位結果(7周)※赤旗掲示により終了
Pos. | No. | Rider | Team/Machine |
---|---|---|---|
1 | 1 | J.レイ | カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) |
2 | 54 | T.ラズガットリオグル | ターキッシュ・プセッティレーシング(カワサキZX-10RR) |
3 | 91 | L.ハスラム | カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) |
4 | 19 | A.バウティスタ | Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) |
5 | 76 | L.バズ | テンケイト・レーシング(ヤマハYZF-R1) |
6 | 22 | A.ロウズ | パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) |
7 | 7 | C.デイビス | Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) |
8 | 60 | M.ファン・デル・マーク | パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) |
9 | 81 | J.トーレス | チーム・ペデルチーニ・レーシング(カワサキZX-10RR) |
10 | 33 | M.メランドリ | GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) |
11 | 21 | M.ルーベン・リナルディ | バーニーレーシングチーム(ドゥカティ パニガーレV4 R) |
RET | 66 | T.サイクス | BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) |
RET | 10 | P.ヒックマン | BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) |
RET | 11 | S.コルテセ | GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) |
RET | 36 | L.メルカド | オレラック・レーシングVerdNatura(カワサキZX-10RR) |
RET | 52 | A.デルビアンコ | アルティア・ミエ・レーシングチーム(ホンダCBR1000RR) |
RET | 23 | 清成龍一 | モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) |