Eri Ito

 MotoEの決勝はMoto3の決勝前に設定されており、日曜日最初のレースとなる。決勝レースの気温は13度、路面温度が18度。この週末で最も低い気温、さらに冷たい風が吹くなかで始まった。朝方には小雨がぱらついていたザクセンリンク。MotoEの決勝レースを迎える10時には路面状況はダンプコンディションながら、すべてのライダーがスリックタイヤを選択している。

 MotoEの周回数は各サーキットの全長によって設定され、ザクセンリンクでは当初は8周とされていた。しかし路面コンディションを鑑み、1周減算されて7周で行われることになった。

予選でピットレーンクローズの時間にコースインしたためブラックフラッグが提示されたエレーラは最後尾スタート
予選でピットレーンクローズの時間にコースンしたためブラックフラッグが提示されたエレーラは最後尾スタート
10年ぶりにグランプリに復帰したジベルナウ。13番グリッド
10年ぶりにグランプリに復帰したジベルナウ。13番グリッド
『エネルX』と書かれたボックスはタイヤウォーマーの充電器
『エネルX』と書かれたボックスはタイヤウォーマーの充電器

 オープニングラップでトップに立ったのは7番手スタートのブラッドリー・スミス(ワン・エナジー・レーシング)。しかし、そんなスミスをマイク・ディ・メリオ(エストレージャ・ガルシア・0,0・マーク・VDS)、そしてポールポジションスタートのニキ・トゥーリ(アジョ・モータースポーツMotoE)が追う。トゥーリは3周目、4周目と連続してファステストラップをたたき出すと、4周目にはスミスを交わしてトップに浮上。

 4周を終えて、トップはトゥーリ、2番手はスミス、3番手にはディ・メリオ。この3人が0.5秒以内でワンパックとなって周回が重ねられる。内燃機関のバイクとは違い、体が震えるようなエキゾーストノートはないものの、甲高いキィーン、という音ともに接戦のトップ争いが展開された。

MotoEの決勝レースでトップ争いを展開するトゥーリ、スミス、ディ・メリオ
MotoEの決勝レースでトップ争いを展開するトゥーリ、スミス、ディ・メリオ
トゥーリは4周目にトップに浮上。その後、トップが6周目に入ったところで赤旗が提示された
トゥーリは4周目にトップに浮上。その後、トップが6周目に入ったところで赤旗が提示された

 しかし6周目、ロレンツォ・サバドーリ(トレンティーノ・グレシーニMotoE)が8コーナーでエリック・グラナド(アビンティア・エスポンソラーマ・レーシング)と接触し、転倒。サバドーリは自身で立ち上がったが、マシンはエアフェンスに突っ込んだ。このクラッシュにより、6周目に赤旗が提示されてレースは終了。5周を終えた時点での順位が結果となった。

 MotoE史上初のウイナーとなったのは、ポールポジションスタートのトゥーリ。2位はスミス、3位はディ・メリオで、表彰台を獲得している。

MotoEで初ウイナーとなったトゥーリ、2位のスミス、3位のディ・メリオ
MotoEで初ウイナーとなったトゥーリ、2位のスミス、3位のディ・メリオ

 ついに開幕した電動バイクによるチャンピオンシップ、MotoE。第11戦オーストリアGPで第2戦を迎える。

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