Eri Ito

 翌日、日曜日のスーパーポール・レースは気温18度、路面温度36度のドライコンディションのもと、行われた。好スタートを切り1コーナーにトップで飛び込んだのはデイビス。そのすぐ背後にはレイ、そして5番手スタートのレオン・ハスラム(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)がつける。

 3番手スタートのバウティスタは、オープニングラップの2コーナーでクラッシュ。バウティスタの転倒は、2コーナーでインにポジションをとったバウティスタとそのアウト側のラインを走行したラズガットリオグルとが接触して起こったものだった。転倒後、バウティスタはしばらくグラベル上にうずくまったまま起き上がることができなかった。

 さらに8コーナーでアレッサンドロ・デルビアンコ(アルティア・ミエ・レーシングチーム)とワイルドカード参戦のJ.D・ビーチ(アタック・パフォーマンス・エステンソン・ヤマハ)が激しく転倒。このクラッシュにより、コース上にマシンの破片が飛び散ったために赤旗が提示。レースは中断となった。ふたりのライダーは、起き上がって移動する様子が確認されている。

 約20分の中断を経て、レースは残り周回数8周で再開。中断前のレースで転倒したバウティスタ、デルビアンコ、ビーチは、2度目のスターティンググリッドに着くことはなかった。ホールショットを奪ったのはレイで、2番手にデイビズ、3番手にサイクス、4番手にレオン・ハスラム(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)、5番手にラズガットリオグルが続く。

 わずか8周の超スプリントレース。レイは序盤からハイペースの走りで、1周目を終えるころには早くもデイビスとのギャップを1秒近くに広げる。2周目、レイは1分22秒700という、ファステストラップレコードを塗り替えるタイムをマーク。単独トップを守る。

 残り4周、その後方ではハスラムとラズガットリオグルにより激しい4番手争いが展開された。4番手のハスラムをテール・トゥ・ノーズで追うラズガットリオグル。そんなふたりに、6番手のアレックス・ロウズ(パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム)が迫る。残り3周で、ラズガットリオグルがついにハスラムをとらえ4番手に浮上した。

 トップのレイは8周のレースで2番手以下に対し2.5秒以上のアドバンテージを築いてチェッカー。レース1に続く連勝を飾った。2位のデイビスもレース1同様に2位フィニッシュ。3位には今季3度目の表彰台獲得となるサイクスが入った。

 4位はハスラムとのポジション争いを制したラズガットリオグル、5位はハスラム。再開後のレースに出走しなかったバウティスタはノーポイントに終わることになった。清成は15位フィニッシュを果たしている。

■SBK第9戦アメリカ スーパーポール・レース順位結果(8周)※赤旗中断から再開後

Pos. No. Rider Team/Machine Time/Gap
1 1 J.レイ カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 11’09.272
2 7 C.デイビス Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) 2.533
3 66 T.サイクス BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 3.641
4 54 T.ラズガットリオグル ターキッシュ・プセッティレーシング(カワサキZX-10RR) 4.901
5 91 L.ハスラム カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 5.995
6 22 A.ロウズ パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 6.207
7 76 L.バズ テンケイト・レーシング(ヤマハYZF-R1) 9.597
8 81 J.トーレス チーム・ペデルチーニ・レーシング(カワサキZX-10RR) 9.711
9 36 L.メルカド オレラック・レーシングVerdNatura(カワサキZX-10RR) 13.441
10 60 M.ファン・デル・マーク パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 13.633
11 11 S.コルテセ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 14.658
12 28 M.ライターベルガー BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 14.865
13 21 M.ルーベン・リナルディ バーニーレーシングチーム(ドゥカティ パニガーレV4 R) 17.991
14 50 E.ラバティ チーム・ゴーイレブン(ドゥカティパニガーレV4 R) 18.917
15 23 清成龍一 モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) 19.253
16 33 M.メランドリ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 40.443
NS 52 A.デルビアンコ アルティア・ミエ・レーシングチーム(ホンダCBR1000RR) スタートできず
NS 95 J.D.ビーチ アタック・パフォーマンス・エステンソン・ヤマハ(ヤマハYZF-R1) スタートできず
NS 19 A.バウティスタ Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) スタートできず

■レース2:バウティスタ、序盤にリタイアを選択。デイビスが2019年シーズン初優勝

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