初日を総合トップで終えた野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)は、中須賀、水野と同じく早々に1分27秒台に入れ、Q1は1分27秒656で2番手通過。Q2ではセッティングを少し変えてタイムアップを目指すがうまくはまらず、1分27秒661で3番手となった。
野左根は予選の走りを次のように振り返る。

「Q1は2番手でしたが感覚的に悪くなく、Q2でタイムを上げられと思ったのですが、フロントのセットをアジャストしたら少し外れてしまいました」
「タイムロスは大きくはかったのですが、自分のなかでも気負いすぎた部分もあり、1発を決められませんでした。ですが、Q1では2分27秒台のアベレージで走れていました。明日は天気が不安要素ではありますが、それはみんなも同じ条件です」
「予選では予想したとおり水野選手も上げてきましたし、巧選手も上がってきたので、決勝は4つ巴の戦いになると思います」
ウエット予想の決勝については「去年は決勝レースがキャンセルなりましたが、予選までのタイムは悪くありませんでした。いきなり雨というのも厳しいですが、そこの適応能力が問われます。レースに向けては自信はあります」と、2019年シーズンの初優勝を狙っている。
■ウエットでのレースに自信を覗かせる高橋巧
第5戦もてぎ前のプライベートテストでマシントラブルのため転倒し、右足の腓骨を骨折した高橋巧(Team HRC)。岡山でも負傷の影響は残っている状況だ。
右足の具合については「大丈夫です。回復具合はぼちぼちです」と話す高橋。「事前テストは結構痛かったのですが、今週はだいぶましです」

高橋は岡山のレースウイーク前にスーパーバイク世界選手権(SBK)のポルトガルテストに参加した。SBKではピレリタイヤでの走行だったため、初日はブリヂストンタイヤの感覚を取り戻すことに専念していたが、あまり走りこめずにいた。
「レースウイークではみんな同じですがグリップが悪くて思ったほどタイムが出ませんでした。初日はコンディションが中途半場な状態だったのであまり走りたくはなかったのですが、SBKのテストをしていたのでバイクに乗らないとブリヂストンタイヤの感覚が戻ってこないと思い、とりあえず乗ったのですが、乗った内には入りませんでした」
それでも予選では1分27秒708で4番手につけ、トップグループに食らいついている。決勝に向けては「コンディション次第です。明日は雨の予報が出ているので。それは自分が望んでいた通りになっています。雨のほうが体の負担も少ないので」
「ウエットコンディションでは今年、みんな走っていないのでどうなるかわかりませんが、鈴鹿8耐の事前テストではウエットで2分17秒が出ていたので、悪くはありませんでした」
「ドライでもペースは上がってきているし、ウエットでも今までのデータを基にいけば悪くはならないと思うので、決勝はどちらでも大丈夫です」
「今回はトップ争いをしたいと思っていましたが、中須賀選手、野左根選手、水野選手も調子が良いので、近くを走って勝負ポイントを探していきたいです。当然優勝目指してやりますし、そのなかで必要以上にリスクを負うつもりもありません。明日に向けて最善の策を考えます」
ドライコンディションではトップ4台の差は1秒以内と差は大きくはない。日曜の決勝は目まぐるしい変化が予想される路面コンディションにいかに適応できるかが大きなカギを握る。岡山で優勝を勝ち取るのは誰になるのか。第6戦の決勝レースは13時35分からスタートを迎える。