「自分は上位3人とは違うフロントタイヤを使用しました。それでバランスが崩れたのかもしれません。選択したフロントタイヤは去年も使っていた実績のあるタイヤだったのですが、選択がうまく合わなかったのか、レースではその差が出たかもしれません。リヤも全然グリップしませんでした。もしかしたらドライのほうが良かったかもしれません」
「雨量が多ければトップ3人が下がってくると予想していたのですが、雨量が多い状態でも3人は普通に走っていたので、どちらにしても厳しかったです。岡山は全体的にグリップが悪く、後半のセクターが厳しかった。ヤマハ勢の走りを見るとスピードを乗せてタイトコーナーを曲がれていましたね」

高橋が語るように、岡山では前半セクターでホンダ勢が速さを見せ、後半セクターではヤマハ勢が速さを見せていた。高橋と同じファクトリーマシンを走らせた水野も「ホンダは前半のようにR(曲率)が大きかったり、高速コーナーのほうがパワーを生かしてスピードも残せたまま曲がれるのですが、後半のタイトコーナーではヤマハのほうに軍配が上がっているところがあるので、そこはメーカーの良し悪しがあると思います」とコメントしているように、岡山ではタイヤ選択に加え、ホンダ、ヤマハのマシンキャラクターの差も影響しているのかもしれない。
岡山で厳しい戦いを強いられた高橋だったが、チャンピオンシップでは182ポイントでトップを維持。161ポイントでランキング2番手につける中須賀との差は21ポイントと、その差を大きく詰められることなく、厳しい2戦を終えた。
「もてぎ、岡山をなんとか乗り切らないといけなかったので、最低限のことはできたかなと。岡山では中須賀選手が3位だったのが唯一の救いです。残り2戦のオートポリス、鈴鹿は悪くはないと思います」
■岡山を終えて2度目のSBKに挑戦する高橋
岡山のレースウイーク中、高橋がポルトガルテストに続き、第10戦ポルトガルにもキャミアの代役で参戦することが発表された。そのポルトガル戦は岡山を終えた翌週9月6日から開幕となる。
高橋のSBKスポット参戦は2017年以来2年ぶり。その時はポルトガルとスペイン(へレス)の2戦に出場した。今回の代役参戦も2年前と同じくポルトガルのポルティマオだ。
SBK代役参戦に至った経緯を高橋はこう話す。
