Q1から予選に臨むのは中上、アレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、カル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)など。このころには路面状況が回復し、Q1に出走したすべてのライダーがスリックタイヤで走行した。
1回目のアタックで1分47秒877をマークしてトップに立ったのは、右肩に怪我を抱える中上だった。2番手にクラッチローが続き、さらに3番手にはリンスが控える。

Q2進出をかけて始まったセカンドアタックで、クラッチローが中上のタイムを0.571秒更新する。しかし残り2分を切ったところで、中上がクラッチローのタイムを上回るとトップへ再浮上。その翌周にはクラッチローがトップを奪還し、LCRホンダ同士で激しいトップ争いが繰り広げられた。
チェッカーが降られたとき、中上は2番手。Q2進出を決めたかに思われたが、最後の最後、アタックを決めたリンスが中上のタイムを0.034秒上回った。クラッチローがトップ、リンスが2番手でこのふたりがQ1を突破した。万全の体調ではないなかで奮闘した中上は惜しくもQ1で3番手に終わり、13番グリッドから決勝レースを迎える。
そして迎えた予選Q2。まずトップタイムをマークしたのは王者マルケス。マルケスはトップタイムをマークした翌周にもさらにタイムを詰め、首位の座をキープする。2番手につけるのはクアルタラロ。マルケスがトップ、クアルタラロが2番手のまま、各ライダーがピットインを始め、セカンドアタックの時間帯に入った。
このセカンドアタック序盤は2番手にミラー、さらに3番手にはクアルタラロのチームメイト、モルビデリが浮上した。いったんは4番手にポジションを落としたクアルタラロ。しかしセッション残り時間2分を切ってマルケスから0.347秒差の2番手に浮上する。
マルケスとクアルタラロののポールポジション争いに割って入ったのが、ビニャーレスだ。ビニャーレスはその翌周にもアタックを続けたが、タイムの更新はならなかった。トップを堅守するマルケスは、ラストアタックでさらにタイムを更新。1分45秒763で堂々のポールポジションを獲得した。意外にも、これがマルケスにとって日本グランプリで初めてのポールポジションだ。

2番手は、ビニャーレスが確実かと思われたがモルビデリが奪取。ラストアタックでタイムを詰め、ポジションを上げた。モルビデリにとっては2019年シーズン3度目のフロントロウである。3番手につけたクアルタラロは、2番手を逃したものの最前列に並ぶ健闘を見せた。
4番手にはビニャーレスが入り、依然としてヤマハ勢が好調。ただ、ロッシは10番手とヤマハのなかでも苦戦を見せている。5番手はクラッチローで、ドゥカティ勢最上位は6番手のミラー。ドヴィツィオーゾは7番手だった。
日曜日の決勝レースはドライコンディションが予想される。レースでもマルケス対ヤマハの争いが展開されることになるのか。2019年のMotoGP日本GP MotoGPクラスの決勝レースは10月20日15時からスタートを迎える。