YAMAHA MotoGP第15戦日本GP レースレポート
YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING
中須賀克行選手談(11位)
「まず、自分のことよりも、ロッシとロレンソが転倒し、タイトルがライバルメーカーにわたってしまったことが、ヤマハのライダーとして、YZR-M1の開発ライダーとして悔しいですし、来年のタイトル奪還に向けて改めて気持ちを引き締めています。
このウイークを通して、YZR-M1をどのように自分に合わせていくか、そしてミシュランタイヤに自分をどのように合わせていくかを考えて走りました。今日のウォームアップではセッティンがうまくまとまらなかったのですが、その後にECUを調整したら、いい方向にいきました。
ただ、これは自分の未熟な部分ですが、タイヤの空転を防げる時と、それができないときがあり、この辺がMotoGPライダーとの差だと思います。
もちろんこれも含め、ライダーとしてもっと自分を高めていきたいと思います。レースではヤマハファン、MotoGPファンの前でプッシュし続ける走りができました。応援していただいたファンの皆さんには感謝しています。
次のレースは、全日本最終戦のMFJ-GPです。ここではチャンピオンがかかっていますが、いつも通りに準備を進め、優勝、そしてチャンピオン獲得を目指してがんばりますので、こちらも応援してください」
尾方宏彰、チーム監督談
「今回は、エンジンなどのハード面ではなく、例えばECUなどの細かい部分での開発作業が主となりました。いつものテストだと、パーツ類のテストはもちろんですが、常にMotoGPチームを基準とし、中須賀選手用にYZR-M1をセットアップすることはほとんどありません。
しかし今回は、開発テストを含めながらではありますが、中須賀選手用にYZR-M1をセットアップし、レーシングライダー中須賀選手が望むYZR-M1はどのようなものか、中須賀選手自身が速く走るには何が必要かを知ることができ、とても新鮮であると同時に得るものもたくさんありました。
こうした開発を兼ねての参戦なので、結果を求めるものではありませんが、決勝レースでのスタートは抜群で、データ的にはロッシを上回るものでした。これは、間違いなく今後に生かされますし、レースでないと得られない情報でもあります。
一方、開発陣としては、全日本ロードレースで5連覇がかかっている中須賀選手が、この日本グランプリを無事に終えることができてホッとしています。最後に、チームと中須賀選手を応援してくださったファンの皆さんに感謝いたします。ありがとうございました」